アウディによるVR体験イベントのイメージ(アウディの発表資料より)

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 仮想現実(VR)を使って試乗車を実際に運転しなくとも疑似体験が出来るようにし、車を販売する試みが進んでいる。

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 NVIDIAによるとドイツメーカー、アウディが「R8クーペからQ7 SUVまで」VRを使った販促が出来るようになったと伝えている。

 また、朝日新聞によるとドイツメーカー・フォルクスワーゲン(VW)は新型SUV「ティグアン」を発売するにあたり、VR技術を利用した販売をしているようだ。試乗車などが十分に行き渡らないときにも運転の疑似体験ができ、VR技術そのものの物珍しさも手伝って、販売促進には大きく貢献するであろう。

 そもそもVR技術に関しては日本は、オリンピック招致の際、プレゼンテーションに用いるなど先行しているはずなのだが、不思議と自動車販売には用いられていない。

 30年ほど前、日本の車販売は「カタログ販売」が全てであった。試乗車を望んでも試乗すること自体を断られることが常であった。一方で半世紀まえから外車ディーラーでは「まずお乗りください」と、望まなくても勧められた。後に営業マンから「乗ったら良さがわかるので、営業展開が楽になる」と聞いた。

 おかげで沢山の外車を試乗することが出来たが、最近では日本のディーラーも必ず試乗車を用意している。しかし、新型車発売の時など試乗車が十分に末端のディーラーに行き渡らず、待たされる。そのうち「心変わりをして」他車を購入してしまう展開がおきる。

 そんな時、VRがあれば試乗しなくても注文する人が増えるであろう。少なくとも試乗車が来るまでの間、お茶を濁しつつ販売する手立ても考えつく。営業所に人を集める良いアトラクションになりえる。販売店フェアには是非とも欲しいアイテムである。子供たちにも車の楽しさをアピールできるだろう。

 トヨタは近頃WRC(世界ラリー選手権)に熱心だが、ラリーカーの運転状況を疑似体験させるなど、使い方次第では大きな戦力となるのではないか。

 外車ディーラーはVR攻勢をかける可能性もある中、日本車ディーラーは試乗に消極的であるが、VR技術を使って安全装置の体感などが出来ると、試乗車の台数を減らしてコスト削減出来るため、今は大変助かるはずである。もっと日本車メーカーも販売方法について販売会社に任せっきりにならずに、積極的に関与すべきである。車離れの若者にもVRソフトを販売するのは、中・長期的に見て強力な販促となるであろう。

 ぜひともVR技術利用、検討を・・