パキスタン・ペシャワルの自宅でメイクをするファルザナ・リアズさん(2017年2月10日撮影)。(c)AFP=時事/AFPBB News

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【AFP=時事】性別欄の記載が男性でも女性でもない「第3の性」のパスポートを、パキスタン政府が初めて発給したことが明らかになった。

第3の性のパスポートを発給されたのは、トランスジェンダーの権利保護を求める活動家で、北西部ペシャワル(Peshawar)在住のファルザナ・リアズ(Farzana Riaz)さん。極めて保守的なパキスタンで疎外されているトランスジェンダー社会にとって、一歩前進だと歓迎している。

 リアズさんはAFPの取材に対し「前のパスポートでは性別欄に男性と書いてあったが、新しいパスポートでは男性でも女性でもなく『X』と記されている」と述べた。さらに「これまでは外見とパスポートの性別が違うために海外の空港で問題が生じていたが、今後は旅行がしやすくなる」と語った。

 パキスタンのトランスジェンダーたちは近年、自分たちは宦官(かんがん)文化の継承者だと主張している。宦官はインド亜大陸(Indian Subcontinent)を2世紀にわたり支配したムガール帝国(Mughal Empire)時代に重用されたが、19世紀、同大陸に進出してきた大英帝国によって禁止された。

 複数の調査によると、パキスタンには少なくとも50万人のトランスジェンダーがいるとされる。2009年には他国に先がけて第3の性を合法的に認め、身分証明書も取得可能になった。トランスジェンダーの候補が選挙に出馬した例もこれまでに複数ある。

 一方、イスラム教で禁止されている同性愛は10年の禁錮刑、または、むち打ち100回の刑に処される可能性がある。
【翻訳編集】AFPBB News