毎日飲むものだけに、サプリメントの選び方を間違えると深刻な影響も…… 健康を損なう恐れのあるサプリの見分け方を知って、賢く活用しましょう。

吟味しないと危険! サプリメント=体に良いは間違い

健康や美容のためにサプリメントを飲んでいる人も多いことでしょう。ところが、体にいいと思って飲んでいたのに、逆に体を壊してしまう場合もあるので注意が必要です。
サプリメントアドバイザーの中元千鶴さんも以前、サプリメントで辛い経験をした一人。以前、ホルモンバランスを整え豊胸作用があるというサプリメントを飲んでいたところ、服用後1ヶ月で生理が止まり、激しい腹痛と吐き気に襲われました。

すぐに使用を中止しましたが、それから2年間、つらい生理痛に苦しんだそう。歩くのがやっとで仕事もできず、鎮痛剤の飲み過ぎで今度は肝機能が低下、肌荒れも起こり……。というように、たった1ヶ月の過ちのために、体が回復するまで2年間もかかったというのです。
「ほかの人には私と同じ体験をしてほしくない」という中元さんに、損するサプリメントの見分け方を教えてもらいました。

お金だけでなく健康まで「損する」危ないサプリの見分け方

●飲むだけでヤセるサプリ
ダイエットサプリには色々な種類がありますが、本当に健康で美しくヤセられるものはごくわずか。ギムネマ、ガルシニアなどが原料の食べ物の吸収を阻害するものや、サイリウム、オオバコなど排出を促すものは、必要な栄養素やほかのサプリの栄養まで一緒に出してしまいます。食事の代わりに飲むものも含めて、栄養のバランスを崩しやすく、体調不良や肌荒れの原因に。
カプサイシンなど代謝を高め、エネルギー消費量を増やすタイプのものは、肝機能障害や心臓発作など、深刻な健康被害の危険性があるので要注意。「飲むだけでヤセる」とうたったものはまず疑って。

●ホルモンのバランスを整えるサプリ
女性ホルモンのバランスを整え、更年期障害、生理痛を和らげる、胸が大きくなる、妊娠しやすくなるなど、ホルモン様作用のあるサプリは要注意。有名な原料は、プエラリア・ミリフィカ、ガウクルア、レッドクローバー、マカ、ジャムウなど。女性ホルモンは一生分がわずかティースプーン1杯なので、微量のサプリでも影響を受けやすく。一度ホルモンバランスが崩れるとなかなか元に戻りません。

●含有量の多さが自慢のサプリ
ビタミンやミネラルであっても、多すぎると良くないと言われています。栄養素は一度にたくさん摂っても排泄されてしまうので無駄になりますが、それだけでなく肝臓や腎臓などに負担がかかる場合もあります。摂りたい成分の上限量について知りたい場合は、は厚生労働省が発表している「日本人の食事摂取基準」を確認しましょう。webで閲覧が可能です。

●個人輸入の海外サプリ
輸入が許可されていない海外のサプリも、個人輸入では簡単に買うことができます。珍しい素材や安さが魅力ですが、日本では使用禁止の成分や添加物が使われていたり、含有量が異常に多かったりして、深刻な健康被害につながる可能性も。
残留農薬や遺伝子組み換え作物の使用などの安全面はもちろん、注意喚起などの説明が外国語で書かれているので見落としやすいなど、専門知識や語学力のない人には危険です。

●ハーブ&漢方サプリ
ハーブや漢方は世界各地の自然療法で治療薬として使われ、医薬品よりも体にやさしく、緩やかに作用します。緩やかといっても薬理作用があり、使い方を間違えると毒にもなるので、本来は専門家の指示に従って飲むべきものです。最近では店頭でも手軽に買えるようになりましたが、妊娠中、授乳中、特定の疾患のある人が摂ると危険なものもたくさん。自分の体質に合っているのか、必ず確認しましょう。

●激安サプリ
サプリを激安にするために必要なことは、有効成分の含有量を少なくしたり、質が悪くても安い素材を使って、安い合成添加物で固め、大量生産してコストを抑えることです。当然そのぶん効果が低く、副作用のリスクも高くなるので、本当に消費者の立場に立った商品とは言えないでしょう。値段が高いものよいとも言えませんが、少なくとも激安になるには理由があるはず。効果がなく安全でないサプリは飲む価値はありません。

●お菓子感覚のサプリ
噛んで食べるチュアブルタイプ、水なしでそのまま飲める顆粒タイプ、水やジュースに溶かすドリンクタイプ、クッキーやゼリーなど、おいしいサプリは要注意です。
サプリに使われる栄養素は苦いものや臭いものが多く、美味しく食べるためには、かなりの量の甘味料や香料を入れることに。有効成分よりも砂糖や添加物の方が多くなってしまうので、食べやすいからとたくさん摂っていては、カロリーオーバーのもとに。購入前にラベル裏面の原材料を確認して。多い順番に並んでいるので、有効成分が何番目にあるかチェックを。

●中途半端なマルチビタミン
「マルチビタミン」と書いてあれば、とりあえずこれ1本でOK!と思っている人は要注意です。マルチというのは2種類以上入っていることを指すので、極端な話、ビタミンCとB1が入っているだけでもマルチビタミンと言えます。
ビタミンとミネラルはチームワークで働くので、できるだけ種類が多いものを、バランスよく、同時に摂取する方が効果的です。最低でも22種類以上のビタミン&ミネラルが入っているものを選びましょう。

このほか、人に勧められたり、なんとなくよさそうな気がして、理解しないままにサプリメントを買ってしまうのも危険です。家族や知人に効いても、自分に効くとは限りません。原材料は何で、何に効くもので、自分に必要なものなのか、よく考えて選びましょう。メカニズムや効果が理解できない場合は、飲まないのが賢明です。

執筆:月刊『からだにいいこと』編集 -株式会社からだにいいこと