柴崎岳を有するスペイン2部リーグのテネリフェは、惜しいところで1部昇格を逃してしまいました。僕も朝からテレビでしっかり見届けました。昇格できなかったことは残念です。

ですが柴崎は移籍した当初、「適応障害」「ホームシック」などと報道され、メディアからは不安視されていました。当時、僕はこのコラム(第125回)で「早く体調を戻し、結果を出すこと。これで一気に評価は変わります。今回の柴崎の挑戦に、なんのマイナスもありません」と書いていたのですが、そのとおりになってうれしく思います。

柴崎は開き直って始められたのがよかったのだと思います。そしてもう一回周りを見返すぐらいの努力もしたのでしょう。メンタル的にもそれまで以上の強さを求められたのも間違いありません。

柴崎はきっと監督が言っていることすべてはわかっていないと思います。ですが、戦術理解力の高さが活躍の源となりました。どこで使われても、そのポジションで何が求められるかというのがわかるのです。その能力があったから、大事な試合で結果を出すことが出来たのでしょう。

昇格できなかったので、残念ながらテネリフェで1部でプレーするということは叶いませんでした。今後はテネリフェに残留するのか、あるいは他のチームから声がかかって移籍するのかもわかりませんが、もし残留して2部でプレーするにしても、柴崎に何のマイナスもないと思います。

スペインは2部でも高いレベルがあります。2016-2017シーズンはリーグ戦12試合の出場に留まりましたが、2部でも1シーズンを通して活躍を見せればさらに評価は高まりますし、柴崎が得る経験値も大きくなります。

柴崎がスペインの球際の激しさに慣れ、一回りも二回りも成長してくれれば、間違いなく日本代表には大きな戦力になります。柴崎の今後の動向は、日本代表に直結するでしょう。

ただし、懸念材料もあります。海外の監督はずっと使い続けるというよりも、調子が悪いとみるとすぐベンチに下げ、しばらくは出場機会を与えないというのが通常のやり方です。また、海外のメディアは少しでも活躍できないと、容赦なく叩いてきます。

その意味では今回のこの調子を1シーズン通じて発揮できるか。そうでないと、たちまち蚊帳の外です。来シーズンの柴崎の目標は、まず「コンスタント」ということでしょう。