米首都ワシントンのホワイトハウスで演説を行うドナルド・トランプ大統領(2017年6月23日撮影)。(c)AFP=時事/AFPBB News

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【AFP=時事】ロシア政府による昨年の米大統領選介入疑惑について、バラク・オバマ(Barack Obama)前大統領はロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領が介入を直接命じたと選挙前に知らされていたと米紙が報じ、ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は25日、オバマ氏の対応を批判した。また一部の民主党議員もオバマ氏の対応は「重大な誤り」と非難した。

 トランプ氏は週末にかけて、ツイッター(Twitter)への投稿や事前に録画されたテレビ番組の中で、2016年11月の大統領選でトランプ氏がヒラリー・クリントン(Hillary Clinton)氏に勝利するのを助けるようプーチン氏が自ら直接命じたとの情報を、米中央情報局(CIA)が同年8月にオバマ氏に伝えていたのに、オバマ氏は対応を怠ったと批判した。

 トランプ氏はツイッターに、「オバマ政権は、2016年の選挙のずっと前にロシアが介入していると伝えられていたのに、なぜ何もしなかったのか」と投稿した。

 ケリーアン・コンウェー(Kellyanne Conway)大統領上級顧問も25日、米テレビ局ABCで「ロシアが米国の選挙にハッキングしていると知りながら、8月から1月まで何もしなかったのはオバマ政権の責任だ」と、より率直に批判した。

 一部の民主党議員らは、トランプ氏がロシアの介入への優柔不断な対応でオバマ氏を非難していることを皮肉に感じている。トランプ氏は長らくこの問題を軽視しているかのような態度を見せ、「ロシアの件」で捜査を続けていたジェームズ・コミー(James Comey)連邦捜査局(FBI)前長官を解任したからだ。

 だが有力な民主党議員で米下院情報特別委員会(House Intelligence Committee)委員のアダム・シフ(Adam Schiff)議員は、オバマ政権への批判に加わった。シフ氏は米CNNテレビで、オバマ政権が「ヒラリー・クリントン氏の形勢を有利にしようとしている」と見られることを懸念したのは理解すると述べる一方、「国民は知る必要があった。選挙後に伝えれば十分だとは私は思っていなかった」「政府はもっと早くロシアに警告すべきで、もっと早くロシアを阻止し、罰するべきだったのに、極めて重大な誤りを犯した」と語った。

 米紙ワシントン・ポスト(Washington Post)は、ロシアによる選挙介入の情報を知らされたオバマ政権の対応について、クリントン氏勝利を確信し、またオバマ氏が選挙に介入していると捉えられることを懸念した同政権は、ロシア政府に警告するにとどめ、対抗措置は選挙後に行うことにしたと報じている。同紙によると、オバマ政権はプーチン氏に直接伝えたものも含め、ロシア政府に警告を4回発し、ロシア政府は投票を操作する計画から手を引いたという。

 だが、11月にトランプ氏が驚きの勝利を収め、オバマ政権内では強硬策に出ておけば良かったと深い後悔が広がったという。オバマ氏は選挙後、ロシア外交官35人を国外退去処分にし、対ロシア制裁を強化するという措置にとどめた。
【翻訳編集】AFPBB News