23日、韓国・東亜日報によると、韓国で深刻な干ばつが続く中、ソウルの夏の恒例行事となった「新村水鉄砲祭り」の今年の開催をめぐり大論争が勃発している。資料写真。

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2017年6月23日、韓国・東亜日報によると、韓国で深刻な干ばつが続く中、ソウルの夏の恒例行事となった「新村(シンチョン)水鉄砲祭り」の今年の開催をめぐり大論争が勃発している。

韓国国内の降雨量は今年に入って平年の半分ほどにとどまっており、国民安全処によると、22日の時点で全国3017ヘクタールの農耕地が干ばつ状態にあるほか、1万4794人の住民が断水や給水制限下にあるという。

そうした中で、水鉄砲祭り開催には厳しい声が寄せられている。大学キャンパスが多く若者が多い街と知られるソウル都心の新村で、手持ちの水鉄砲に消防車も動員し皆で水浴びをして一時を涼もうと始まったこのイベント、第5回となる今年は7月8日に開催が予定されている。しかし地方では深刻な干ばつ。今のところソウルでの給水制限はないものの、農村地域からは開催に疑問の声が上がっている。またこのイベントには、以前からも「水不足国家の現実に合っているのか」という否定的な世論があったという。

しかし一方で、「イベントが街を活性化させる」など肯定的な意見も根強い。新村は1990年代まで大学商圏の中心地だったが、2000年代以降、弘益(ホンイク)大学前や梨泰院(イテウォン)一帯が若者層を吸収して名声は薄れ、商業地としても低迷していた。そんな中、新村に遊べるイベントを開催して人を集めようというアイデアから始まったのが「水鉄砲祭り」なのだ。

国会安全行政委員会・正しい政党のホン・チョルホ議員室によると、ソウル市は同イベントに対して昨年2億5000万ウォン(約2400万円)を支援し、今年は2億2000万ウォン(約2100万円)を割り当てているそうだ。これは水田25ヘクタールに水をためられる量の用水路を通せる金額だという。さらに、イベントで使用される水は約5万リットルと、178人の1日の使用量に相当する。

イベント企画会社のハン・ギルウ監督は「干ばつにより良くない世論もあるということは理解している。管轄の西大門区と随時議論しており、イベントによる収益を干ばつ被害が深刻な農村に寄付することも考えている」と話している。

この報道に韓国のネットユーザーからは6000件近くものコメントが集まっているが、イベント開催には反対の声が圧倒的なようだ。「開催するなら雨がたくさん降ってからにして」「お祭りもいいけど、空気を読みながら開催すべき」と一定の条件下での開催に理解を示すコメントは少数派で、「今年は開催しないで!」「こういう時だからこそ水を節約しよう」「常識的に考えようよ」「お金を寄付したところで水が出てくるわけでもないんだし、今は節水する時」といった声が目立った。

またソウル市に対し「ソウル市はちゃんと考えてやってるの?」「情けない!血税がもったいない」など、昨今の市行政の実例を挙げて批判する声があちこちで上がった。(翻訳・編集/松村)