シリア国内から発射された飛翔体がイスラエルが占領中のゴラン高原に着弾した後、シリア領内で上がった黒煙(2017年6月24日撮影)。(c)AFP=時事/AFPBB News

写真拡大

【AFP=時事】イスラエル軍は24日、内戦中の隣国シリアから飛翔(ひしょう)体10発が発射されイスラエルが占領するゴラン高原(Golan Heights)に着弾したため、空軍機でシリア国内を攻撃したと発表した。飛翔体による負傷者はいないという。

 イスラエル軍報道官は、空軍機がゴラン高原北部でシリア政府軍の戦車2両を攻撃したことも明らかにし、「イスラエルの主権に対する容認できない違反行為のため」、1974年からイスラエルとシリアの停戦を監視している「国連兵力引き離し監視隊(UNDOF)」に抗議したと述べた。

 イスラエル軍はツイッター(Twitter)に、機関銃陣地と戦車2両を上空から攻撃する様子だとする動画を投稿した。

 一方、国営シリア・アラブ通信(SANA)はイスラエルがゴラン高原にあるシリア南部クネイトラ(Quneitra)県を攻撃し死亡者と物的被害が出たと報じ、シリアの反体制派を支援しているとしてイスラエルを非難した。SANAは死者数を明らかにしていない。

 在英のNGO「シリア人権監視団(Syrian Observatory for Human Rights)」はイスラエル軍の攻撃でシリア軍兵士2人が死亡し、クネイトラ県でシリアのバッシャール・アサド(Bashar al-Assad)政権軍と反体制派の間で激しい戦闘があったと発表した。

 イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相はシリア内戦のどの勢力から攻撃を受けても厳しい対応を取ると警告し、ツイッターで「われわれはイスラエル領内へのいかなる攻撃も容認せず、武力で対応する」と述べた。

 シリア内戦が勃発した2011年以降、イスラエルはシリア国内に複数回の空爆を行っている。イスラエルによると、その大半は隣国レバノンのイスラム教シーア派(Siite)原理主義組織でシリア政府軍を支援するイスラエルの大敵ヒズボラ(Hezbollah)の武器輸送車列や備蓄倉庫を標的としたものだった。

 今年4月にはシリアのダマスカス空港(Damascus Airport)付近のシリア軍部隊が攻撃され、シリアはイスラエルによるミサイル攻撃だと非難。その数時間後にイスラエルはゴラン高原上空で「標的」とのみ発表したものを撃墜した。イスラエルはダマスカスの攻撃については確認も否定もしていない。
【翻訳編集】AFPBB News