従来型携帯電話とスマートフォンのネット利用状態をグラフ化してみる(年齢階層&男女別編)(最新)
先行記事【従来型携帯電話とスマートフォンのインターネット利用状態をグラフ化してみる】において、総務省が2017年6月15日に発表した「通信利用動向調査」の詳細値を基に、携帯電話(従来型・スマートフォン双方)を用いたインターネットの利用状況を確認したが、スマートフォンの浸透が大いに進んでいる実情を知ることができた。一方、スマートフォンの利用においては親和性の高いソーシャルメディアとの相性が良い女性の方が、男性よりも積極的であるとの調査結果も複数見つけることができる。それでは今件「従来型・スマートフォンによるインターネットの利用状況」では男女差は生じているのか、出ているとすればどれほどのものなのか。その実態を確認していく(【発表ページ:通信利用動向調査】)。
今調査の調査要項は先行記事【自宅パソコンのネット接続回線の種類をグラフ化してみる】で解説済み。必要な場合はそちらを参考のこと。

今回グラフ化して状況を確認するのは、「モバイル系端末(スマートフォンを含み、タブレット型端末は含まない)」に限定した、その端末を利用しての「インターネットの利用率」。インターネットの利用性向に関する各種回答から、(全体における)「従来型携帯電話(PHS、PDAなども含む。以下同)のみ利用」「スマートフォンのみ利用」「従来型携帯電話・スマートフォン双方を利用」の3項目に区分する。

まずは年齢階層別構成比。先行別途記事でも掲載したもので、男女合わせての値である。なお一連の値は調査対象母集団全体(ただし未回答者を除く)に対するもの。携帯電話利用者限定、インターネット利用者限定では無い事に注意。

↑ モバイル系端末(従来型携帯(PHS等含む)・スマートフォン)でのインターネット利用状況(過去一年間)(年齢階層別)(2016年)(再録)
↑ モバイル系端末(従来型携帯(PHS等含む)・スマートフォン)でのインターネット利用状況(過去一年間)(年齢階層別)(2016年)(再録)

若年層のスマートフォンの浸透率の高さ、そして70代以降では「携帯インターネット」が事実上「従来型携帯電話」経由優勢であり、「スマートフォン」は脇役な状態などがうかがえる。

そしてこれを男女別に区分し、それぞれについて再計算をしたのものが次のグラフとなる。

↑ モバイル系端末(従来型携帯(PHS等含む)・スマートフォン)でのインターネット利用状況(過去一年間)(年齢階層別)(男性)(2016年)
↑ モバイル系端末(従来型携帯(PHS等含む)・スマートフォン)でのインターネット利用状況(過去一年間)(年齢階層別)(男性)(2016年)

↑ モバイル系端末(従来型携帯(PHS等含む)・スマートフォン)でのインターネット利用状況(過去一年間)(年齢階層別)(女性)(2016年)
↑ モバイル系端末(従来型携帯(PHS等含む)・スマートフォン)でのインターネット利用状況(過去一年間)(年齢階層別)(女性)(2016年)

全体値では男性の方が利用性向が高いが、中学生以上中堅層まででは男性よりも女性の方が高めの値を示している。特にスマートフォン利用率においてその差が大きく出ているのが特徴的。20代女性の93.0%はスマートフォンでインターネットにアクセスしている≒スマートフォン所有者である(男性同世代は91.9%)。

中堅層では女性の方がスマートフォンの利用率が高い状況は、冒頭で触れた通り、ソーシャルメディアとスマートフォンの相性の良さと、女性とソーシャルメディアの関連性の深さが関係しているのだろう。

60代以降ではモバイルインターネットの利用率は、男性の方が高い値を示す。高齢になるほど全モバイルアクセスのうちスマホ率が減っていく傾向に変わりは無いのだが。



やや余談的な話になるが、次に示すのは2015年から2016年に渡る、各属性・項目別の変化度合いを%ポイントで示したもの。

↑ モバイル系端末(従来型携帯(PHS等含む)・スマートフォン)でのインターネット利用状況(過去一年間)(年齢階層別)(男性)(2015年から2016年への変移、ppt)
↑ モバイル系端末(従来型携帯(PHS等含む)・スマートフォン)でのインターネット利用状況(過去一年間)(年齢階層別)(男性)(2015年から2016年への変移、ppt)

↑ モバイル系端末(従来型携帯(PHS等含む)・スマートフォン)でのインターネット利用状況(過去一年間)(年齢階層別)(女性)(2015年から2016年への変移、ppt)
↑ モバイル系端末(従来型携帯(PHS等含む)・スマートフォン)でのインターネット利用状況(過去一年間)(年齢階層別)(女性)(2015年から2016年への変移、ppt)

男女ともにスマートフォンのみの値が大きく増え、従来型携帯電話のみが大きく値を減らし、従来型とスマホの併用が微減。併用はほぼ誤差の範囲だが、多くの階層で減少方向にあることから、単なる統計上のぶれとも考えにくい。従来型も何らかの事情で切り捨てることはできないものの、スマートフォンへも手を伸ばす、相乗り型の考えを持つ人も減り、スマートフォンに利用を絞る形にシフトしつつあるのだろうか。

また、スマートフォンの増加率では中堅層から壮齢層が大きな伸びを示している。これはすでに若年層では天井感が強いことによるもの。6-12歳の中学生未満の層でも大きな伸びが生じているのも同じ理由。

他方、シニア層ではスマートフォンのみの利用率と共に、従来型携帯電話のみの回答率も若干増えている。今まで携帯電話そのものを持たなかったシニア層が新規に所有する際に、従来型携帯電話を選んでいる事例が少なからずあることを想像させる。未成年者の増加は多分に防犯用の従来型携帯電話を利用するためのものだろう。

男女差は特に見られない。強いて言えば女性の方が壮齢層でのスマートフォンの伸びが大きい。冒頭などでスマートフォンとソーシャルメディアの相性の良さを指摘したが、より使いやすくなるならばと、機種転換にも積極的なのかもしれない。