捜索願が出ていた少年、自宅の屋根で寝ているところを発見される(画像は『WPLG Local 10 2017年6月20日付「Boy found on roof of Hialeah home」』のスクリーンショット)

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米フロリダ州のある町で11歳の少年が行方不明となり、警察犬や多数のパトカーが出動するなか上空をヘリコプターで旋回していたのはTV局のリポーターとカメラマンであった。ある時、民家の屋根で眠る子供の姿を偶然にも捉えたことから彼らは警察に連絡。するとそこは警察に捜索願を出していた家であることが判明した。失踪から約2時間、思わぬ形で少年は無事保護されたが…。

米フロリダ州南東部に位置するハイアリア市から『WPLG Local 10』などが伝えたこの話題。20日の正午ごろ、紺と赤のコントラストに7の文字が目立つWSVN-TVの中継ヘリ「7SkyForce HD」からリポーターのラルフ・レイバーンさんがふと目にしたのは、行方不明として捜索願が出されていた11歳のエンジェル・ゴート君で、瓦屋根にブルーのシートと赤いマットを敷いて横になっていた。

エンジェル君は「ADHD(注意欠如多動性障害)」という診断を受けており、いったん体が動き出すとその多動性や衝動性をコントロールできなくなってしまうことから、実はこうしたことを普段から繰り返していた。その日も午前10時頃、サマーキャンプに「行きたくない」と言って母親と大喧嘩になり、思わず家を飛び出してしまったという。

インタビューを受けたエンジェル君は「ママは困っていると思う。でも僕には警察に迷惑をかけたいとか、トラブルを起こしてみたいとか、そんなつもりは全然ないんだ」と少しだけ辛そうな顔に。それでも母親を悲しませたくない、恥ずかしそうな顔はもう見たくないとして、もう2度とこういうことはしないと約束してくれた。保護されたエンジェル君を母親も愛情たっぷりに抱きしめており、辛抱強く息子の多動症に向き合うその姿には多くの親が共感を覚えたもようだ。

画像は『WPLG Local 10 2017年6月20日付「Boy found on roof of Hialeah home」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)