21日、韓国日報は、韓国でマンションの騒音問題が社会問題となり、上層階からの騒音に騒音で仕返ししようとする住民が増えている現状を伝えた。写真はソウル。

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2017年6月21日、韓国日報は、韓国でマンションの騒音問題が社会問題となり、上層階からの騒音に騒音で仕返ししようとする住民が増えている現状を伝えた。

高層マンションが多い韓国で、上下階間の摩擦の原因となる「層間騒音」の問題は深刻で、時にこれが主因とみられる殺人事件も起こっている。環境部傘下の「層間騒音隣人センター」によると、2012年3月から今年3月までに受理された層間騒音関連の相談件数は約9万3000件。双方話し合いなどで問題は容易に解決せず、殺人まで至らなくとも、報復を試みる住民が増えているそうだ。

ソウル冠岳(クァナク)区に住む会社員のパクさん(29)は、上の階からの騒音に2カ月ほど苦しみ、ウーファースピーカー(低音用スピーカー)を天井に設置することを検討中だ。知人から、「音楽とともに振動まで伝わるため、相手も層間騒音がどんなに苦痛か分かる」とアドバイスを受けたのだ。

また「ヘビーメタルを最大ボリュームで流したまま外出する」という報復をした主婦のペクさん(33)は、帰宅後、上の階の住民から「お互いに注意しましょう。これまで申し訳なかった」と謝罪を受け問題が解決したそう。

インターネット上では、「層間騒音解決法」や「報復スピーカー」などとうたった報復用品の販売が活況を呈している。「隣人を苦しめるための道具ではなく、平和を守るための手段」というのが、売り手側の商品説明。「隣人と余計な口論をして感情に傷をつけず、下の家の状況を上の家が理解できるようにするのが目的」と、もっともらしい理由まで付く。報復のための音源も人気だ。「層間騒音」をキーワードにネット検索すると、「足音」「ドアの開閉音」「椅子を引く音」などさまざまな生活騒音が簡単に入手できる。

1000ウォン(約100円)程度で買えるゴム製のハンマーの需要も着実に増えている。これで壁や天井を「トントン」とたたくのだ。小学生の息子を育てるクさん(40)は「ハンマーに靴下をかぶせてたたけば壁や天井が傷つかない」と詳しい使用法まで語った。

しかしこうした報復は処罰対象になる危険もはらんでいる。環境汚染被害による民事上の紛争などの調整のために環境部に置かれた「中央環境紛争調整委員会」は、「最近、逆層間騒音申告が少なからず入ってくる」とし、「故意性が認められた場合、軽犯罪処罰法に基づいて10万ウォン(約9700円)以下の罰金、拘留または科料の処罰を受けることがある」と説明した。

この報道を受け、韓国のネットユーザーからは「層間騒音を防止するよう建築法を強化してくれ」「建設会社の施工不良のせいで、入居者同士の争いが絶えない」など、マンションの防音不足に触れた意見が寄せられた。

また、「以前、上の階の住民に『静かにしてもらえませんか』と言いに行ったら、『そっちの方が敏感すぎるんじゃないか』と居直られた」と、自身の経験を語ったコメントや、「上の階からの騒音は処罰されないのに、下の階からの騒音はなぜ処罰対象になるんだ?」「配慮というものが感じられない住民が本当に多い」などの意見もあった。(翻訳・編集/三田)