北朝鮮外務省は23日、昏睡状態のまま抑留していた米国人学生が解放後に死亡した問題について、「死亡したのが労働教化中に拷問、殴打されたためであるという事実無根の世論が広がっている」とする報道官談話を発表した。朝鮮中央通信が伝えた。

談話は、「ウォームビアは明白に米国の反共和国謀略団体の任務を受けて共和国に対する敵対行為を働いたことで2016年3月16日、共和国法によって労働教化刑を言い渡された犯罪者だ」と主張。「このような敵対国の犯罪者にわれわれが慈悲を施さなければならないいかなる理由もないが、われわれは彼の健康状態が悪くなったのを考慮に入れて人道的見地から彼が米国に帰る時まで誠意をこめて治療してやった」と述べている。

さらに、「生命指標が正常の状態で米国に帰ってから1週間足らずして急死したのは、われわれにとってもなぞである」「オバマ政権時代にウォームビアの人道的釈放問題をたった一度もわれわれに公式要請したことがなかったのか、その答えは米国自身がすべき」などと指摘。

その上で「今回の事件による最大の被害者はわれわれである」としている。