全仏オープンテニス、男子シングルス1回戦の試合に臨むダニエル・エヴァンス(2017年5月28日撮影、資料写真)。(c)AFP=時事/AFPBB News

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【AFP=時事】国際テニス連盟(ITF)は23日、世界ランク50位のダニエル・エヴァンス(Daniel Evans、英国)について、ドーピング検査でコカインに陽性反応を示したとして、暫定的に資格停止処分を科したと発表した。

 ITFは今年4月のバルセロナ・オープン(Barcelona Open Banc Sabadell 2017)で採取されたエヴァンスの検体に違反が発覚したとし、「処分確定は保留」とした上で、同選手に今月26日から出場停止処分を下すと述べている。

「世界反ドーピング機関(WADA)の認可を受けたカナダ・モントリオール(Montreal)の検査機関で検体を分析した結果、コカインとその代謝産物が含まれていた。テニス反ドーピングプログラム(TADP)の2.1項に従い、エヴァンスは6月16日、反ドーピング規則違反で告訴された」

 現在27歳のエヴァンスは同日、英ロンドン(London)のホテルで会見を開き、「自分にとってとてもつらい日です。ここに来たのは、皆さんと直接お話ししたかったからです」との声明文を読んだが、質問は受け付けなかった。

「数日前、自分が今年4月の検査でコカインに陽性反応を示したとの連絡を受けました。とても重要なのは、これで競技に臨めなくなったことと、問題の背景がテニスとは無関係であるということです」

「私は間違いを犯したことに向き合わなくてはなりません。これが容認される行為であると一瞬でも思った自分が許せません。私は家族をはじめ、コーチ、チーム、スポンサー、英国テニス界、そしてファンの皆さんなど、たくさんの人を失望させてしまいました。心から深くお詫びするしかありません。本当に嘆かわしく、恥ずべき出来事です」

 テニス界では、2007年にもマルチナ・ヒンギス(Martina Hingis、スイス)がコカインに陽性反応を示し、2年間の出場停止処分が科された。

 2009年にはリシャール・ガスケ(Richard Gasquet、フランス)も同様の違反で処分を受けたが、ITFの裁定で不注意による摂取だったことが認められ、2か月あまりに減刑されている。

■問題児

 バーミンガム(Birmingham)出身のエヴァンスは、今月行われたエイゴンサービトン・トロフィー(Aegon Surbiton Trophy 2017)でふくらはぎを痛めて松葉づえを使用しており、来月3日に開幕するウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2017)の出場はすでに危ぶまれていた。

 前週のノッティンガム・オープン(Aegon Open Nottingham 2017)に続き、ウィンブルドンの前哨戦に位置付けられる今週のエイゴン選手権(AEGON Championships 2017)と次週のエイゴン国際(AEGON International 2017)も棄権しているエヴァンスは、今回の薬物違反を含め、これまでも数々の問題を起こしている。

 今年1月の全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2017)では、2014年の全米オープンテニス(US Open Tennis Championships 2014)覇者マリン・チリッチ(Marin Cilic、クロアチア)を破り、四大大会(グランドスラム)でキャリア最高の16強入りを果たすなど才能の片りんをみせていたものの、そうした活躍よりもコート外での武勇伝で注目を浴びてきた。

 ジュニア時代の2008年には、ウィンブルドンでダブルスに出場する前夜に、パートナーであるダニエル・スメットハースト(Daniel Smethurst)とナイトクラブに繰り出して補導され、オールイングランド・ローンテニス・アンド・クローケー・クラブ(All England Lawn Tennis and Croquet Club、AELTC)から4か月間、資金援助とサポートを停止された。
【翻訳編集】AFPBB News