ラグビーワールドカップ2019年と2020年夏季オリンピックという2大イベントの開催を控え、日本政府はこのほど住宅の空き部屋に旅行者を有料で宿泊させる民泊を規範化する「住宅宿泊事業法案」を正式に可決した。資料写真。

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ラグビーワールドカップ2019年と2020年夏季オリンピックという2大イベントの開催を控え、日本政府はこのほど住宅の空き部屋に旅行者を有料で宿泊させる民泊を規範化する「住宅宿泊事業法案」(民泊新法案)を正式に可決した。これは数多くの民泊プラットフォームを事実上「解禁」するもので、民泊が合法化されたことになる。日本政策投資銀行の試算では、2020年までに日本を訪れる外国人観光客は4000万人に達する。ホテルなどの宿泊施設が深刻な供給不足にある中、民泊が危機状態を緩和する重要なパワーになる可能性がある。人民日報が伝えた。

2年前、調査会社ニールセンが60カ国のネットユーザー30万人以上を対象に調査を行ったところ、アジア・太平洋諸国の回答者の78%がシェアリングエコノミーに強い意欲を示した。実際、過去12カ月間に、観光客で管理のグレーゾーンにある民泊サイト・エアビーアンドビーを通じて日本での宿泊先を予約した人はのべ500万人に上った。日本メディアの予想では、今回の法案可決は性急な感があるのは否めないが、法律の保護と指導があれば、民泊への信頼感が向上し、民泊事業はこれからより大きな発展を迎えるという。

米経済誌「フォーブス」の指摘によると、「シェアリングエコノミー(共有経済)の未来は信頼感がカギになり、信頼感はこの急成長する経済モデルの潤滑油だ。今の人気ぶりに比べ、シェアリングエコノミーが登場したばかりの頃は評価する人は少なかった」という。米誌「ニューヨークマガジン」は、「シェアリングエコノミーの成功は別の選択肢がないから、実体経済がずっと低迷しているからといった理由が大きく、人々はお金を節約し稼ぐためにシェアリングエコノミーの行列に加わる。これは信頼感とは関係ない」との見方を示す。米国の作家の故E.L.ドクトロウ氏はかつてシェアリングエコノミーの隆盛を、「インターネットの信頼システムの偉大さによるものではなく、多くの人が詐欺師でないことによるもの」と皮肉った。

だが人類の自覚と物品のコストパフォーマンスだけでシェアリングエコノミーの成功拡大を説明することはできない。実際、配車サービスのウーバーを通じて見知らぬ人の車に乗るようになり、エアビーアンドビーで初対面の人の家に泊まるようになると、かつてのような情報不足による他人への恐れといった感覚が目立って薄れていった。「人々がリスクを引き受けるつもりで新しい事を試そうとしたり古いやり方を変えようとしたりする」時、「信頼感の飛躍」が起こり、ネット通販からシェアリングエコノミーまで、人々は信頼感の「ホップ・ステップ・ジャンプ」を達成することになる。

英国生まれの作家レイチェル・ボッツマン氏は著作「シェア−<共有>からビジネスを生み出す新戦略」の中で、「人類社会の信頼感の発展は3つの段階を経ている。小さい範囲での信頼感、機関に対する信頼感、今起きている分布式の信頼感だ」と記した。

わかりやすくいうと、原始社会の集落やその後に生まれた村落では、人々が相互に抱く信頼感は小さい範囲のもので、よく知った人同士がこれまでの交流経験から相手を信頼できるかどうかを判断していた。都市化が一層発展すると、人々はお金を大手銀行に預け入れ、大規模チェーン店で買い物し、権威あるメディアが発行する新聞を買うようになり、いずれも評判が高くこれまでに問題がなかった機関を信頼する行為といえる。インターネット時代の訪れにより、信頼感は上から下に向かうものではなくなり、不透明で一時的なものではなくなった。「脱中間」と「双方向性」が、信用を基礎として発展を続ける信頼感モデルの目立った特徴となっている。

実際、多くの通販プラットフォームとシェアリングエコノミープラットフォームがこうした役割を果たしており、売買双方のために信用システムを構築し、見知らぬ人同士で取引や共有ができるようにする必要に迫られている。ウーバーのGPSを利用した追跡やクレジットカードの関連づけから、エアビーアンドビーの身元確認やソーシャルメディアアカウントとの関連づけなど一連の利用者データの追跡まで、信用システムは強化を続け、人々の信頼感のレベルもこれにともなって実際に上昇している。また仮想通貨ビットコインのブロックチェーンモデルの模索や導入、第三者信用プラットフォームの誕生発展、インターネットのセキュリティのさらなる向上に対し、各国は関連の法律による保障措置を相次いで打ち出し、社会信用システムと全体的な信頼度の向上を大きく促進する役割を果たしている。

シェアリングエコノミーはまだ生まれたばかりで、優れたところが目立つと同時に欠点もはっきりしており、よいところを伸ばし、悪いところを補えば、社会全体に真の利益をもたらすことになる。(提供/人民網日本語版・編集KS)