15日、中国のポータルサイト・今日頭条に、訪日中国人が記した日本の教育に関する文章が掲載された。

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2017年6月15日、中国のポータルサイト・今日頭条に、訪日中国人が記した日本の教育に関する文章が掲載された。

中国の教育熱が非常に高いことを表す言葉に、「子どもをスタートラインから負けさせてはいけない」がある。これは、簡単に言えば子どもの教育で「出遅れてはいけない」ということだ。だが、文章の筆者は「あの子も塾に通っているからうちの子も!」という親の焦りが中国式教育観念の悪循環を生み出していると指摘。日本を訪れた際に見聞きした、日本の教育について紹介している。

筆者が挙げたのは3つの点。まずは「安全、自己防衛」だ。ガイドから「日本の子どもは安全です。児童が誘拐されて売買されることはありません」と聞いた時に「最初は信じられなかった」というが、観光バスの窓の外に小学生が自分でランドセルを背負って登校している風景を前に「もしそんなことがあれば、保護者は子どもを一人で通学させられると思いますか?」と言われ、信じ始めたという。中国では、小学生くらいの子どもの登下校は保護者が送り迎えをするのが一般的だ。

文章ではこの「安全」について、「人的な要因」と「技術的な要因」の2つがあると分析している。子どもを守るための法律が整備されているほか、ランドセルには反射板やGPSが取り付けられていて、事故や事件への対策が採られていると紹介。また、地域で夕方に子どもの帰宅を促す音楽を放送するなど、社会全体で子どもを守る取り組みが行われていることにも触れた。そして、地震や自然災害が発生する国柄、幼稚園から防災訓練を行うなどして自己防衛の技術を教えている点も紹介した。文章の筆者は説明を聞くうちに、ガイドの「日本の子どもの自己防衛能力は世界一」という言葉を信じるようになったそうだ。

次に「心身の健康」。まず、「身体の健康」について、中国では一般的に「冷えは万病のもと」という考え方が日本よりも強く、身体を冷やさないことが重視される。中国の東北出身だというそのガイドは、冬でも子どもに薄着をさせる日本式の教育をめぐって、両親と言い合いになったことがあるという。しかし、ガイドの子どもは最初は風邪をひきがちだったものの、医師の言うとおりに徐々に免疫が付き、寒さに対する耐性ができてきたとのことだ。「心の健康」については、日中共に礼儀やマナー、ルールを教える点は同じだが、筆者は「日本では大人が厳格にこれらを守る一方、中国では多くの人が悪いと知りながら違反する」点が異なると指摘。「親は子にとって最良の教師だ」としている。

これに関連して、こんなエピソードも紹介している。ガイドの子どもは中国に帰国した際、街ですれ違う人たちにあいさつをしていたところ、祖母(ガイドの母親)にとがめられた。「先生は礼儀正しくしなさいと言ったのに、どうしておばあちゃんはあいさつはダメって言うの?」と言う子どもに、ガイドは「日本では知らない人にあいさつしてもいいけど、中国では知っている人だけにしなさい」と言うしかなかったそうだ。

3つ目は「自然や社会に触れること」。これについては、まず日中の公園の違いが説明されている。中国の公園では音楽をかけて踊るお年寄りの「広場ダンス」が流行している。その騒々しさは、若者が寄り付きたくなくなるほどだという。一方、日本の公園は「他人に迷惑をかけない」という日本人の精神が反映されたように静かで、四季に合わせた子どもたちのイベントが行われると紹介した。訪日した筆者の最初の印象は「清潔」ではなく「静か」だったといい、「国内の空港も清潔。それは清掃員が掃除をするから。だが、清掃員は雑音まで掃除することはできない」としている。

また、ガイドに「日本の教育では、子どもたちが自然に触れたり、社会を認識したりすることが重視されている」と説明されたそうで、小さい時から遠足などで近くの公園や観光地を訪れたり、社会科見学に行ったりすることを紹介。また、国会議事堂などの政府機関も見学可能だと紹介している。文章の筆者も訪日した際に国会議事堂を訪れたというが、「撮影禁止だったので私は撮らなかったが、同行した中国人がこっそり撮ってSNSにアップしていた。日本の警察の対応は敏感なものではなかったが、その中国人は彼らの自分たちに対する『信用』を利用したのだ」と、その時の出来事を報告している。(翻訳・編集/北田)