フィギュアスケートで培った柔軟さを披露してくれた熊谷(撮影:佐々木啓)

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 6月23日(金)〜6月25日(日)の日程で開催されるステップ・アップ・ツアー『ユピテル・静岡新聞SBSレディース』。ステップ・アップ・ツアーも同大会で10戦目。賞金ランキングでは、獲得賞金1,000万円超えが早くも2名となるなど、盛り上がりを見せているが、今回紹介するヒロイン候補は熊谷かほ。昨年、プロテストに合格したばかりの21歳で、昨年からステップ・アップ・ツアーに参戦。身長は165cmと長身だが、プロゴルファーとしては細身で、普通に街を歩いていたら、なかなかプロアスリートとは気づかれないのではないだろうか。一見、そんな"普通っぽさ"を感じさせる選手だ。

 しかし、運動神経の高さは折り紙つきだ。10代の頃はフィギュアスケートを経験し、2回転ジャンプをこなすほどの実力だったという。その頃に培われた身体のバネと柔軟さは、今でも彼女の武器になっているようだ。取材時には、足を前後にした見事な開脚を見せてくれた。この柔軟さとしなやかさは、他の選手にないアスリートとしての魅力がある。
 プロになってから初めてのシーズンとなる今年、2月からツアープロコーチである堀尾研仁プロの指導を仰いでいる。今まで、ノーコックでバックスイングして、スウェーがあったところを、早めにコッキングを使って、よりコンパクトなスイングに改造中だという。
 ある程度、経験のあるゴルファーならよく分かると思うが、手首のコックはインパクトの感覚と密接な関係がある。コッキングの度合いが変わると、ボールに当てるタイミングも変わってくるから、決して小さな変更ではない。プロテストに受かったスイングを、これだけ劇的に改造するにあたり、今まで培ってきたものが壊れる不安はなかったのだろうか…。
 だが「レギュラーツアー、そして世界で活躍したいという目標があります。堀尾コーチの提案は、自分でも必要と感じられたし、将来のためにスイング改造をしようと決意しました」と熊谷は言う。そこに迷いは感じられない。
 堀尾プロは、「プロテストには合格したものの、彼女がツアーで活躍するには、よりレベルをあげるために劇的なチェンジが必要だと感じました。それを指摘したところ、彼女はすぐにやるといってくれました」と語る。ゴルファーは、プロでもアマでも今までと異なる事に取り組むとき、その違和感を嫌がる傾向がある。これでレベルアップできると思えたら、素直に突き進めるところは熊谷の強みではないだろうか。
 スイング改造の成果で、ドライバーの飛距離は20ヤード近く伸び、ボールの高さがより出せるようになったという。実は、堀尾プロからは"今年は夏までは結果が出ない"と言われていたらしく、実際にツアー前半ではなかなか芳しい結果を上げていなかった。しかし、先日の『ルートインカップ 上田丸子グランヴィリオレディース』では、初日に「68」の好スコアをマーク。逆に言えば、ここからの後半戦、結果が期待できそうだ。
 『サイバーエージェントレディス』に出場した際は、先輩の青木瀬令奈と練習ラウンドし、その質の高い試合への準備に驚いたという。そんな経験のひとつひとつも将来への糧になるだろう。「アイアンショット、ドライバーともすごく良くなっている。試合でのマネジメントを学べば、もっと大きな伸びしろがあると思います」とは堀尾プロ。多くのツアープロを指導した敏腕コーチのお墨付きは心強い。これからの試合で、取り組んできたスイング改造の成果を見せてくれるはずだ。
文・コヤマカズヒロ/雑誌・WEB媒体にゴルフ記事を執筆。大手ゴルフショップチェーンの立ち上げに参画した経験を持ち、ゴルフギアに関しては性能面はもちろん製造・流通まで幅広い知識がある異色のライター。国内外のツアー情報にも精通するが、現在はステップ・アップ・ツアーに要注目。ネクストヒロイン候補をプレースタイルやギア面から発掘することをライフワークとする"ステマニア"。
<ゴルフ情報ALBA.Net>

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