マリノスの外国人助っ人たち、バブンスキー、マルティノス、デゲネク(左から)はチームのポテンシャルを信じていた【写真:Getty Images】

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マリノス、5試合無敗で5位浮上

 柏レイソルが9試合無敗で首位に立ちJ1を席巻する裏で、横浜F・マリノスも破竹の勢いで勝ち点を積み重ねていた。現在3連勝中、5試合無敗を継続して暫定ながら5位まで順位を上げている。シーズン序盤は勝ち切れない試合も多かったが、チームをけん引する外国人助っ人たちはチームのポテンシャルを信じ、ポジティブな兆候を感じとっていた。(取材・文:ショーン・キャロル)

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 横浜F・マリノスは現在のJ1で好調な戦いを見せているチームであり、5試合連続無敗で日曜日(25日)のヴィッセル神戸戦に臨む。5試合中4試合で白星を挙げており、現在3連勝中だ。

 この結果により、9試合無敗で首位に立つ柏レイソルと勝ち点5差での5位まで浮上している。2位のセレッソ大阪(同じく5試合無敗)とはわずか勝ち点3差だ。

 先週末の試合は終盤のゴールによりFC東京に1-0で勝利。その前の試合でも川崎フロンターレから見事に勝ち点3をもぎ取った。川崎Fもまた、これから再び首位争いに挑戦してくることが期待されるチームのひとつだ。

 マリノスのマルティノスは「1-0でも構わない。今の僕らはたくさん学ぶことができていると思う」と、天野純が88分に決めた1点により勝利を収めた味の素スタジアムでの試合後に語った。だがキュラソー島出身のMFは、数試合程度の成功に満足すべきではないこと、ハイレベルなパフォーマンスの維持が必要であることを理解している。

「もっとコンスタントに結果を出していくべきだし、それ以上にプレー内容を安定させなければ」とマルティノスは言葉に力を込め、「こういうふうに下がって、それからまたこうなるのではダメなんだ」と、ジェットコースターのように上下する曲線を手で描きながら語った。

「あまり良いプレーができないなら(10点中)6点くらいのプレーをして、そこからもっと良くすればいい。そういうことをもっとやっていく必要がある」

外国人3選手が感じていたポジティブな兆候

 マルティノスは以前にも、同様の姿勢を言葉に表していた。日産スタジアムで行われたJ1第4節(3月18日)のアルビレックス新潟戦を1-1のドローで終えた後のことだ。

「リーグの上位にいたいのなら、こういう馬鹿げたミスをしてはいけない」と26歳のFWは、ホームで試合を支配しながらも新潟に同点ゴールをプレゼントしてしまったことを悔やんだ。

「チャンスは作られなかったし、相手は何もしていなかった。僕らはたくさんチャンスを作ったが決められなかった。自分たちのことを見直して考えるべきだ。そういう話をしなければいけないと思うが、良かった部分も多かったので、このまま続けていくことも必要だと思う」

 チームメートのミロシュ・デゲネクも、その考えに全面的に同意していた。

「それがトップ中のトップクラブと、それ以外の同じレベルにあるクラブとの大きな違いだと思う。チャンスを活かせるかどうかだ」とオーストラリア人DFは新潟戦後に話していた。

「ビッグチームは1試合に1つや2つのチャンスしか必要としない。今日の僕らはそこが足りなかったと思う。何もかもうまくいっていたので勝つべき試合だったと思うが、ただゴールだけが決まらなかった」

 ダビド・バブンスキーも同じく、マリノスが新潟に対する優位な戦いを結果につなげられなかったことに落胆した様子だった。それでも彼は、2017年序盤のチームの戦いぶりからポジティブな兆しを感じ取り、シーズンが進むにつれて改善できることを楽観していた。

「素晴らしいスタートを切ることができたと思う。それから鹿島というとても強いチームとの対戦だったが、そこでも十分に良いプレーができた」とマケドニア代表MFは、前年王者にアウェイで0-1の惜敗を喫したJ1第3節の試合について語った。

「勝てる力があることを自分たちに証明できたと思う。どのチームとも勝負できる力がある、Jリーグでトップチームの一角になれる力があるということを」

助っ人たちに引っ張られ…日本人選手たちも着実に成長

 それから10試合あまりを重ね、確かにマリノスはその期待に応えてきた。シティ・フットボール・グループの連れてきた外国人選手たちの影響力も結果に少なからず寄与している。マルティノス、デゲネク、バブンスキー、ウーゴ・ヴィエイラはいずれも決定的な貢献を果たしてきたが、一方で国内のタレントもまた目を引いている。

マルティノスは「このチームのメンバーには本当に素晴らしい力があると思う」と、先日のFC東京戦の勝利後に強調した。

「今は何人かの選手が離脱して苦しい状況にある。カバーするためにもう少し選手層の厚さは必要かもしれないが、クオリティーの高い選手たちはいると思うし、若くて良い選手たちもいる」

「たとえばジュン(天野純)は、欧州でも難なくプレーできる選手だと思う。大きな力を持った選手だ。なぜなのか分からないが、あまり気づいていない人が多いのかもしれない。毎日一緒に練習していると本当に素晴らしい選手だと思う」

「ファーストタッチが良くて、相手を背負ってもすごく簡単に振り向くことができる。それができる選手は多くはない。左足もすごく危険で、前の試合で僕がもらったパス(川崎F戦でウーゴ・ヴィエイラの先制点に繋がったサイドチェンジ)を見ても、完璧なボールだった。そういうプレーをたくさんできるし、フリーキックも蹴ることができる。練習を続けていけば、欧州でプレーするのも簡単だと思う。オランダなら間違いない」

 だが今のところはマルティノスも、天野がJリーグでのプレーに集中し続けてほしいと考えていることだろう。今週末の神戸戦でも勝ち点3を手に入れることができれば、マリノスが力を認められるべきチームであることが明確に示されるのは間違いない。

(取材・文:ショーン・キャロル)

text by ショーン・キャロル