大手部品メーカーのマグナ社が、BMWのプラグイン・ハイブリッド「530e iPerformance」を生産すると発表

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カナダの自動車部品メーカーであるマグナ・インターナショナルが、オーストリアにある同社工場で、BMWの新しい「5シリーズ」のプラグイン・ハイブリッドを製造することになったと発表した。これは世界の自動車メーカーから電気自動車の受託製造を請け負うという同社の戦略の一部である。

BMWの新型プラグイン・ハイブリッド車「530e iPerformance」は、今夏からマグナ社のオーストリア・グラーツにある工場で製造が開始される予定だ。同工場では2018年初めにジャガーの電動SUV「I-Pace」の生産が始まることも決まっている。

世界の自動車メーカーとそのサプライヤーは、電気自動車やガソリン・エンジンと電動モーターを組み合わせたハイブリッド車に多大な投資をしている。消費者の需要はエンジン車に比べればまだまだ低いが、二酸化炭素排出量がゼロまたはごく少量のクルマの販売促進を政府から求められている世界の各自動車メーカーは、それに応えるべく消費者に提供するクルマの選択肢の幅を広げ始めている。専門家がその到来を確信する"クルマと言えば電気自動車"となる未来に向けて準備をしているのだ。

例えば、マグナ社のライバルで一次サプライヤーのコンチネンタル社(ドイツ)は、去る4月に充電システムやバッテリー・マネジメント・コンポーネントなど電気自動車関連の新製品に30億ユーロ(約3,720億円)の増資を行うと発表した。

北米ナンバーワン、世界では第3位の自動車部品メーカーであるマグナ社は、自動車メーカーの受託生産に関してはトップクラスのメーカーだ。同社のオーストリア工場では、年に20万台のクルマを生産する能力がある。需要の増加に伴い、同社はスロベニアに塗装工場を現在建設中だ。

スロベニア政府は、マグナ社が年間10万から20万台の生産能力がある自動車製造工場の建設を含め、最高12億4,000万ユーロ(約1,540億円)を同国に投資すると3月に発表しているが、同社広報担当者はこれに関するコメントを控えている。

今後10年間に自動車メーカーは、市場に送り込む電気動力搭載車の数を次第に増やしていくだろう。これに伴い、受託生産という業務を請け負えば、同社にとってニッチ市場が拓けるわけだ。自動車メーカーにとって、組み立て工程を外部委託するのは、少量生産モデルに対する投資を最小限に抑え、自社工場の生産ラインをあてがわなくてもよいという利点がある。

マグナ社のスワミー・コタギリCTO(最高技術責任者)によれば、電気自動車の受託生産は同社にとって「目先の好機」であるという。2025年までには、世界で生産されるクルマの4〜5割が、何らかの電動化の要素を備えると見ているからだ。

「(電動車の)普及は予想を上回るはずです。当社はそれに対応する準備をしているのです」

実はマグナ社は、同社のオーストリア工場で電気自動車以外のクルマも生産している。BMWの「MINI カントリーマン」(日本名:MINIクロスオーバー)や、メルセデス・ベンツの高級SUV「Gクラス」などが、この工場で作られているのだ。

マグナ社は先月、需要の高まりから年間売り上げ予想を上方修正している。

※この記事は『Reuters』に掲載されたAlexandria Sage記者の記事を転載したもの。

By Reuters
翻訳:日本映像翻訳アカデミー