シートポケット内にあった針で指を怪我した男性(画像は『TMZ 2017年6月13日付「DELTA AIRLINES SUED Stray Needle in Seat Pocket FORCED ME TO GET HIV TESTING」』のスクリーンショット)

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チクッと刺したこの程度の傷で裁判を…!? だが薬物依存者は飛行機の機内にも思わぬ危険物を持ち込んでしまうといわれるアメリカだけに、男性は恐怖からHIVほかのウイルス抗体検査を受けざるを得なかった。このほど『TMZ』がアメリカ社会の闇を浮き彫りにするような民事訴訟の話題を伝えている。

このほどデルタ航空(本社:米ジョージア州アトランタ)を訴えたガブリエル・イバラさんという男性。2015年のある日、彼はデルタ航空の旅客機でロサンゼルスからアトランタに飛んだ。機内誌や安全のしおり、エチケット袋などが入っているシートポケットに入れた財布を掴もうとした瞬間、鋭い痛みを覚え、中指の先からは血が噴き出した。確認したところシートポケットには1本の針が入っていたという。

誰の物か、あるいは何に使用されたかわからない針で傷つけられたとなれば、肝炎やHIVの感染を心配しなければならなくなる。まずは医師のもとを訪ねたイバラさんであったが、アクシデント直後の検査では陽性・陰性の正しい反応は得られないと説明され、とりあえず抗HIV薬の予防内服を行ったうえでHBV、HCV、HIV等のウイルス抗体検査を12か月後まで幾度も受けるはめになってしまった。

まさかの感染を想像して精神的に動揺し、不安も強くなるばかりであったイバラさん。数か月にわたりめまい、頭痛、体のあちこちの痛み、ひどい下痢症状などに苦しんだとしている。また愛妻の要求に男性として応えられなくなってしまったことの苦痛にも触れ、訴状は夫妻が連盟で提出していた。『TMZ』がデルタ航空の広報担当者に取材したところ、彼らは「訴訟にはとても驚いている。私どもは常に乗客乗員の安全を最優先課題としています」とだけ述べたもようだ。

機内で客室乗務員(以下CA)が受ける乗客からのクレームのひとつに「清掃が不十分」という問題がある。シートあるいはアームレストに汚れがついていた、シートポケットにコーヒーがこぼれた形跡がある、チューインガムがついていたなどは想像がつく話である。長距離路線の飛行機であれば、空港に到着して次のフライト準備として機内食、水を含む各種飲料、いくつもあるトイレの汚物用タンクの交換、そして給油作業もあるため清掃業者がフルクリーニングを行う時間はたっぷりとある。だが、国内線など短距離路線になると飛んできた機材が折り返す、あるいはすぐに別の空港へ飛んでいくことが多く、前の便から遅延が発生しているような場合が要注意なのだ。

着陸態勢に入る前にCAが大きなビニール袋を手に「ゴミ捨てにご協力ください。シートポケットの中や床も確かめて下さい」と言いながら通路を何度も往復し、手袋と専用クリーナーを手にトイレに入る姿を見かけるのは、遅延が発生して次のフライトも押せ押せとなっている場合が多い。業者の清掃作業ができるだけ早く済むよう、CAたちも出来る限りのことをやっておかなければならないのだ。空の旅を快適なものにするため、誰もが「シート、テーブル回り、床を汚さない」「トイレをキレイに使う」「シートポケットや頭上の棚に忘れ物をしない」ということを守りたいものである。

画像は『TMZ 2017年6月13日付「DELTA AIRLINES SUED Stray Needle in Seat Pocket FORCED ME TO GET HIV TESTING」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)