米ニューヨークのメトロポリタン美術館で開催されたマイケル・コースのイベントに乱入する毛皮反対活動家たち(2017年6月21日撮影)。(c)AFP=時事/AFPBB News

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【AFP=時事】米ニューヨーク(New York)で21日に開催された「マイケル・コース(MICHAEL KORS)」のチケット制のトークイベントに毛皮反対の活動家たちが乱入し、一時中断させる事態となった。米ファッション界の大御所であるマイケル・コースはこのイベントで、自身のキャリアやメラニア・トランプ(Melania Trump)への衣装提供、閉鎖された店舗について語った。この談話は、フェイスブック(Facebook)上でストリーミングされた。

 何十人もの活動家たちは、会場であるメトロポリタン美術館(Metropolitan Museum of Art)に「マイケル・コースの手は血にまみれている」と叫びながら乱入。コースの談話が始まってから約13分後に、痛みを訴えるような動物の悲鳴音を合図に4分間の反対運動を開始。すぐにセキュリティがコースを安全な場所へ退避させた。

「毛皮はファッションではない」「毛皮に哀れみはない」と活動家らは繰り返し、その内少なくとも2人がステージに上った。活動家の1人である男性は、混乱した様子の観客に向かって「この産業を支援している人間は全員、恥を知れ」と叫び、美術館スタッフらに素早く取り押さえられた。「すぐに解決しますので、そのままお席でお待ちください」と拡声器でアナウンスが流れると、客席からは拍手と歓声がおこった。

 デモが終わり、ステージに戻ったコースはスタンディングオベーションで迎えられ、その後のインタビューはCNNのジャーナリスト、アリーナ・チョ(Alina Cho)が進行役を務めた。コースは「ショーは続けなければならない」とコメント。

 典型的なアメリカンシルエットで知られる「マイケル コース」は、1981年に設立。ラグジュアリーでウェアラブル、リラックスしたスタイルで、これまでハリウッド女優や音楽界のスター、ファーストレディのファッションを手がけてきた。そのうちの1人がメラニア・トランプ。19日にパナマ共和国(Panama)の大統領夫妻を迎え入れる際、「マイケル コース」を身にまとっていた。

 夫であるトランプ大統領の政治に反対し、彼女の衣装提供を断る有名デザイナーたちもいる。だがスロベニア(Slovenia)出身の元モデルであるメラニア夫人は、過去にコースのショーに出席したこともある。「政治的なことだとは思っていない。彼女はずっと私のクライアントだった」とコースは説明する。スクリーンに映し出されたメラニア夫人の写真に対しては「彼女は美しい」と、さらりと述べた。

 しかし同社は、世界的なアパレル帝国のトップに君臨しつつも、100〜125にいたるショップを閉鎖すると発表。Eコマースのさらなる市場独占により、実店舗を閉鎖する小売業者の後に続いた。

 同社は5月31日、昨年の第4四半期の結果を発表。総収入は11.2%下降し、10億6000万ドル(約1176億9000万円)となった。小売における逆風について尋ねられたコースは、直接商品を見て購入する喜びは何にも代えがたいと語る。現代の顧客がどれだけ頻繁にオンラインで商品を見かけたとしても、だ。

「スマホやパソコンから、どのようにオンラインショッピングをするのか。あるいはどのようにショップで購入するのか。それらを連動させる方法を考慮しなくてはならない時がきている」とコースは話した。
【翻訳編集】AFPBB News