温又柔さん提供

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(東京 22日 中央社)小説「真ん中の子どもたち」で第157回芥川賞の候補に選ばれた台湾人作家、温又柔さんが22日までに中央社の取材に応じ、ノミネートについて「全く予想外でした」と驚きと喜びを明かした。

「真ん中の〜」は日本人の父と台湾人の母のもと、日本に生まれ育った19歳の女性が中国語を学ぶために上海へ語学留学をするという物語。中国語を学ぶ主人公にとって母語と母国がどこなのか、2カ所以上の場所でどのように自分を認め、肯定していくのか、それらを探る過程こそが同作で描きたかったことだと温さんは語る。

温さん自身も同作の主人公と似た生い立ちを持つ。台湾人の両親を持ち、台北で生まれた温さんは父親の仕事の関係で3歳の時に東京に移り住み、日本で育った。「私にとって台湾はもう一つの母国」と温さん。「日本で成長した私が書いた小説が日本で評価された後、一緒に喜んでくれた台湾の読者のみなさんからもらった温もりのある期待や励ましにこれまでずっと勇気づけられてきました」と感謝を示した。

温さんは、芥川賞候補選出は「それだけで十分光栄」だと話す。今後の執筆活動については「受賞してもしなくても、これから先もこれまでの人生と同じように執筆を続けると確信しています」と意欲をあらわにした。

芥川賞は7月19日に選考会が行われ、同日夜に受賞作が発表される予定。

(黄名璽/編集:名切千絵)