「暴言を吐く親は来ないで」と校長が禁止令(画像は『Metro 2017年6月14日付「School bans parents from swearing in front of children」(Picture: Wessex News Agency)』のスクリーンショット)

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子供は親の背中を見て育つものだ。特に物心がつき始めたばかりの子は、善悪を理解せずに大人の真似をすることも多々ある。それゆえ大人は子供の手本となるように振る舞わなければならないが、それができない大人も存在する。このほどイギリスのある学校が「親の言葉遣いが子供達に悪影響」として、学校で暴言を吐く親は今後立ち入り禁止にするという通達を下した。英『Metro』や『Kent Live』が伝えている。

ケント州ロイヤル・タンブリッジ・ウェルズにあるテンプル・グローヴ・アカデミーのサム・リントン校長は今年4月、オフステッド(英教育監査局、Ofsted)から2度連続して「改善命令」を下されたことにショックを受けた。

フライヤーズウェイ学校がこの“アカデミー”と名のつく教育機関に変わったのは2013年のこと。以降、学校運営が軌道に乗るまでには長い道のりであるということを承知していたものの、学校側としてはそれなりにいい結果をもたらしてきたつもりだった。「特に生徒たちの行動や発達、福祉に関しては自信を持って来た」とリントン校長が言うように、オフステッドは障がいを持つ児童や特別な支援が必要な生徒らへのサポートは「良」であると評価を下した。

ところが教育の質や児童への指導と管理が果たして生徒に成果をもたらしているか否かということに関しては、「改善を要する」という評価となった。リントン校長は、少数の親が子供を学校に送り迎えする際に聞き捨てならない暴言を吐いていることに注目し、学校の質を上げるにはまず親の言葉遣いを改めてもらう必要があると知った。

そこで「暴言についての規則を破る場合は、学校への立ち入りを禁ずる」という手紙をしたため、5月に保護者らに警告した。内容は以下の通りだ。

「残念なことに、学校内や校門のところで複数の親が子供たちの前で暴言を吐いているのを聞きました。少数であるとはいえ、子供たちが覚えるべきではないその言葉を一旦耳にすると、真似をして使ってしまいます。学校では子供たちの前で十分に言葉遣いに気を付けて頂きたい。もしそれができないのであれば、保護者の行動規範のもと学校への立ち入りを禁じることもあり得ます。」

子供が学ぶべきではない暴言を普段軽々しく口にする親は、当然子供の教育に悪影響だ。この禁止令はオフステッドからの運営改善命令を受けたことが理由の一つであるというのは間違いないが、3歳〜11歳という幼い子供たちの前で、どのような言葉遣いをするべきかというのは全ての親ならば理解していて当然のことといえよう。リントン校長は、この機会に児童たちを正しき方向へ指導することができれば彼らは健全な基盤を育み、学校の繁栄と成功をもたらすだろうと期待している。

なお親の言葉遣いが悪いため、訪問を予約制にした学校もある。昨年、同じくケント州のエッブスフリート・アカデミーでは、ある親が校庭にいた多くの子供たちの前で学校スタッフに暴言を吐いたことから、校長が事態を重く受け止め全ての親に予約制でのみ学校訪問を受け付けるという新しいルールを設けた。しかしこれに関しては、病気になった我が子を急きょ迎えに行った親までもが、学校に立ち入ることができないという目に遭い一部から非難の声があがっていた。

イギリスでは、子供らの前で平気で暴言を吐く親や、だらしのないパジャマ姿で子供たちを送り迎えする親が度々ニュースになっている。

画像は『Metro 2017年6月14日付「School bans parents from swearing in front of children」(Picture: Wessex News Agency)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)