ノルウェー政府、学校でニカブやブルカ姿を禁じる方向(画像は『New Vision 2017年6月12日付「Norway to ban full-face Muslim veil in all schools」』のスクリーンショット)

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ムスリム女性の全身を黒く覆い、もはや目しか見えない「ニカブ」。あるいはその目ですらメッシュで覆ってしまう「ブルカ」と呼ばれる被り物。このたびノルウェーで、各種の学校におけるこれらの着用を全国的に禁じるための動きがあったもよう。諸外国ではその姿がテロ行為を想像させ人々を不安にさせると問題視してきたが、ノルウェーでは「意思の疎通についても問題があった」としている。英メディア『metro.co.uk』ほかが伝えている。

もしも金融機関や商業施設で犯罪行為があっても、「ニカブ」や「ブルカ」を被っていたら犯人の特定は難しくなる。また男がそれを被りムスリム女性になりすましていた場合、犯罪の捜査はもっと難航するであろう。そのような理由も含め、トルコやエジプトなどでは多くのムスリム女性がヒジャブで髪と顔の周りを覆うだけである。特にイスラム圏で多発する自爆テロ事件にはムスリム女性が関わっている例もあり、犯罪防止の観点からドイツ、フランス、オーストリアなどが次々とこれらの着用を禁止するようになり、物議を醸していた。

そしてこのたび北欧としては初めてノルウェーで同様の法案が議会に提出された。ニカブ、ブルカばかりか目出し帽、マスクもそこに含まれ、着用を禁じる場所は保育園、小・中・高等学校、養護学校、大学と限定している。実はこの法案、犯罪防止だけではなく、生徒の表情をつかめない、アイコンタクトが難しいといった状況を改善する目的もあるとのこと。トルビョルン・ルーエ・イーサクセン教育・研究大臣は「すべての生徒をより良い教育環境に置き、教師と生徒が円滑なコミュニケーションが取れるように」とその意図を説明している。地方自治体によっては生徒が顔面を広範囲にベールで覆い隠すことを禁じているところがすでにあり、新法案は国家レベルでそれを徹底させようというものだそうだ。

ただし宗教的価値観の否定は大きな問題や軋轢を生むことがある。その点、ニカブやブルカを着用しているムスリム女性の人口が極めて少ないノルウェーだけに大きなトラブルの不安もなく、法案はすでに多数の賛同を得ており、来年にも施行となることが予想されるという。

画像は『New Vision 2017年6月12日付「Norway to ban full-face Muslim veil in all schools」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)