画像提供:マイナビニュース

写真拡大

●国内初の足爪ケア商品

医薬品の開発、製造・営業・マーケティングまでの総合的な支援業務を行う国内大手シミックグループが、国内の一般消費者向けの商品販売に乗り出した。第1弾は、足爪の色や質感、形を健康的に整える、足爪浸透補修液で、日本では化粧品として販売されている。医薬品メーカーのパートナーとして黒子に徹していた同グループがなぜ、一般消費者向けビジネスを始めたのだろうか。

○国内初の足爪ケア商品

シミックが販売を始めたのは、足爪用浸透補修液「ザンミーラ ネイル」。昨年に東海地方で販売をスタートさせ、今年全国に地域を広げての販売を始めた。

シミックが行った、素足と足爪に関する調査によると、約8割の女性が、足の見た目について悩みを持っているものの、日常的に足爪のケアをしている人は1割、何をしたらいいのか分からないと感じている人が7割だったという。足爪ケアをうたう商品といえば、においや角質除去商品を頭に浮かべる人も多いだろうが、足爪専用の補修液は国内には今までなかったのだという。

ニーズがあるのに、応える商品がない。そんなところに、商機を見出したのだ。

○シミックとは

シミックとは、国内外の医薬品メーカーをクライアントとする協力企業。メーカーが、薬を開発し、行政から承認を得て、販売するまでのプロセスの中で、薬の有効性と安全性を確認する臨床試験を引き受けるCRO事業からスタートした。

臨床試験は元々メーカーが自前でやっていたが、莫大な費用と期間がかかる新薬開発の効率化、迅速化を図るため、アウトソースしていく流れが欧米を中心に進んだ。日本では、同社が最初のCROとして事業を開始した。

その後、ざまざまなメーカーの薬の製造を受託するCDMO事業、医薬品会社の営業を支援するCSO事業、コールセンターやウェブサイトで薬の製品情報の啓発活動を担うヘルスケア事業が始まった。そして、最近はじまったのが、今回の一般消費者向けビジネスなどを含む、IPM事業なのだ。

●海外医薬品メーカーの日本参入をサポート

○海外医薬品メーカーの日本参入をサポート

「海外の医薬品メーカーが日本で医薬品や化粧品などを販売するためには、厚生労働省の承認が必要なのですが、その承認をとるだけでも結構大変なのです。そこで例えば相手先には商品を日本に輸出してもらって、シミックグループが、日本国内の製造販売元となって、必要な業務を引き受けるというビジネスモデル。それが今回のケースです。」こう説明するのは、シミックホールディングス事業開発本部でコンシューマーヘルスユニット ユニットヘッドの木山基樹さん。

「日本国内販売に必要な業務をワンストップで引き受けられるので、海外のメーカーからすれば、シミックとだけお付き合いをしていれば、承認もとれるし、臨床試験もできるし、営業の組織もあるし、工場もある。効率的でリーズナブルなんです。その中で、一般消費者向けの商品も取り扱うことになったのです。」

これまで海外のメーカーが、日本に参入する場合、商社か、日本国内の医薬品メーカーとアライアンスを組むという形がメインだったという。「医薬品メーカー同士のアライアンスだと、国内の医薬品メーカーも自分たちの組織を、自分たちの商品と同じように使わないとならない。両社とも利益をとらないと事業としてなりたたないので、互いに薄利にならざるを得なかったのです。」

こういった流れで海外メーカーの参入サポートをシミックが始めたのが2014年。「海外で市場を確立していて、認知されている商品なのに、日本では販売されていない商品を探して、国内で販売しようとなったのです」(木山さん)。その第1弾が、先ほどのザンミーラネイルなのだ。この商品は、スウェーデンのモバーグファーマ社が製造しているものを、輸入している。今後、ザンミーラシリーズも第2弾、第3弾とアイテム数を増やし、ブランドの拡大を図っていくという。

一般消費者向けのビジネスに関しては、今年の売り上げ目標は50億円。「今のところ計画に対して順調に推移しています」(木山さん)。2020年には、店頭売価規模で100億円を目指す。今後ザンミーラ以外にも、さまざまなメーカーと商品を投入していく準備を進めている。潜在的ニーズがある商品をどれだけ、日本国内に持ってきて、根付かせることができるのか。新たなビジネスモデルとして注目していきたい。