中国メディアの新浪網が歴史研究者の倪方六氏が著した「古い時代の中国にも男女混浴はあった」と主張する文章を掲載した。資料写真。

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中国では「日本には男女混浴という風習がある」と話題になることが多い。日本旅行をする人が増えるにつれ、「日本の混浴」が紹介されることも多くなった。そんな中で、中国メディアの新浪網は19日、歴史研究者の倪方六(ニー・ファンリウ)氏が著した「古い時代の中国にも男女混浴はあった」と主張する文章を掲載した。

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中国では日本の混浴という風習について興味本位の紹介も多いが、日本旅行で混浴を体験して一緒になった人が日本人の男女としみじみと会話を交わしたなど、「当初想定」とは全く異なる人と人のふれあいという楽しみができたと紹介する例も珍しくはない。

さらに中国メディアが、「混浴温泉は色情に関係ない」、「日本で実際には混浴は少ない」、「混浴の温泉でも脱衣所は男女別」といった混浴についての一般的知識や、「他人をじろじろ見ない。特に女性が湯に入る場合には視線をそらせねばならない」、「カップルで入る場合、いちゃついてはならない」などとマナーを紹介する場合も多い。

中国人の間で「日本の混浴は、決していかがわしいものではないらしい」との認識が広まりつつある中で、倪氏は「実は中国にも混浴はあった」と紹介した。

倪氏は、「多くの人が男女混浴は日本人の風習だと思っているが、実際には違う」と説明。ただし中国に存在した混浴として取り上げたのは温泉ではなく暑い時期の川などにおける「水浴」だ。上流階級が素裸になって水につかって宴会を行った記録も複数存在し、民間でも暑さ対策として男女が共に水浴を楽しんでいたと紹介。当時は水質汚染もなく、川に藻が大発生することもなかったため、澄んで底が見える水は「本物の天然浴場だった」と論じた。

倪氏はさまざまな史料を紹介しつつ、「上流階級の男女混浴は淫猥な行為である場合もあったが、民間の場合には全く異なり、極めて純朴な習慣だった」としている。

しばらく前まで中国人はほとんどの場合、日本の科学技術や経済力は高く評価しても、伝統文化については「中国文化の亜流」程度の認識しかなかった。しかし、2000年を過ぎて日本を旅行する人が増えるにつれ、日本の伝統文化に対する関心や評価が高まった。日本の社会が高度に発展した背景には、日本の伝統文化があるとの考えが強まったと解釈できる。

その後は、「日本独自の文化と同様の文化が中国にもある」あるいは「あった」と主張するケースが増えた。ただし、「起源はわが国にある」と強調して自画自賛する論調が目立つわけではなく、「わが国にもあった」と指摘するにとどめるか、社会の進歩に貢献する伝統である場合には「わが国もあったのだから、わが国の社会も日本のように発展させることができるはず」という主張である場合が多い。(翻訳・編集/如月隼人)