日本サッカー界もお手本にしたい、松山英樹の目線
非本物的な安っぽい話は、松山という本物、高い価値を持つスポーツ選手が出現することで、矛盾を露呈させた状況にある。
コメント至上主義ーーとは、日本のスポーツ報道の傾向だ。記事の中に選手のコメントが幾つ出てくるか。多ければ多いほどヨシとされる。文脈と合わないコメントが無理矢理はめ込まれているケースも目に止まるほど。選手に寄り添うあまり本質を見逃す記事に遭遇すること頻繁だ。試合後の取材エリア(ミックスゾーン)こそが、取材の場。必ずしも、試合中心、プレイ中心になっていない。コメントこそが最大の材料になりがちだが、そうした中にあって、松山は多くを語らない。あたかも、プレーをよく見てくれと言わんばかりである。
「サッカー界もちゃんとしましょうよ」と、松山という日本を代表する寡黙なスーパースターから、警鐘を鳴らされているような気がしてならないのだ。全米オープンゴルフを眺めながら、日本サッカー界に松山英樹的魅力がゼロだということに、改めて気付かされた次第。
彼の目線。日本サッカー界もお手本にしたいものである。
外部サイト
スポーツライター杉山茂樹氏の本音コラム。