仕事にやりがいは感じている、でも、もっと私らしく働ける場所があるのではないかと、「ここではないどこか」を探しがちなウートピ世代。自分らしくいるにはどうしたらいいのでしょうか。

6月17日、「渋谷ヒカリエ」(東京都渋谷区)で開催された「ELLE WOMEN in SOCIETY(エル ウーマン イン ソサエティ) 2017」に、フリーアナウンサーの滝川クリステルさんと、作家・演出家・画家の大宮エリーさんが登壇。

「心が感じるままに、一歩先に踏み出そう」をテーマに対談が行われました。プライベートでも仲良しだという二人が考える、枠に縛られずに、自分の心を感じて動くポイントとは。

滝川クリステルさん(左)と大宮エリーさん(右)

無理して会社員でいる必要はない

20代は会社員をしていたという滝川さんと大宮さん。会社を辞めるきっかけについて、「報道時代、朝6時から夜中まで全国を飛び回り、無理していたら体調を崩した」(滝川さん)、「毎日同じ場所に行くことや、会社の指示で出張に行くのに、ホワイトボードに行き先を書かなきゃいけないとか。そういうことが苦手だった。ミスも続いて『大宮さんはどうして人ができることができないの?』『反省していないんじゃないか』と言われるうちに、私がいることで上司や同僚の負担が増えるなら辞めようと思った」(大宮さん)と明かしました。

その一方で会社員生活は「最高」だったと大宮さんは言います。「毎月ちゃんとお給料をもらえるし、風邪をひいて休んでも、誰かが代わりに仕事をしてくれる。フリーになるとそうはいかないので、会社員ってすごくいいなって思っていました。それに、会社にいながらいろんなことができる。会社は効率で考えてくれるから、他の部署に行く方がパフォーマンスが上がるとわかれば、いろんな経験ができる。いい場所だと思います」

それを受けて、滝川さんは「合っていれば幸せ。でも今、これだけ女性が起業できるようになっていて、そこまで無理をして会社員でいるのかということに疑問を持つ人が増えているのが事実」と続けました。

不安でも前に進む勇気を

会社を辞めた時の心境については「不安ながら前に進むというのがモットー。不安でも前に進むことが勇気」(滝川さん)、「私は心のことが大事だと思った。会社の中で起こる小さなことが、自分にとってストレスだと気付いた。明日から給料がなくなるかもしれないけど、辞めようって。清水の舞台から飛び降りる思いで飛んだら、意外と浅瀬で、無事でした(笑)」(大宮さん)と振り返ります。

対談では、参加者からの質疑応答時間も設けられました。

「踏み出すことは勇気がいる。一言アドバイスがほしい」というリクエストに、滝川さんは「自分の体、内面に向き合うこと」と回答。大宮さんは「人生ってドラマだと思う。みんな自分の人生に関しては主人公。いろいろできないと理屈をつけるけど、シナリオライターは自分。例えば、会社の中でこんなプロジェクトを立ち上げたいと思ったら、何が心配なのか、自分に取材をする。そこで、そういうことかと気づけば、また物語が展開していく。主役とシナリオライターとで対話を行えば、人生を誰のせいにもできない」と力を込めました。

「Women in Society(ウーマン・イン・ソサエティ) 2017」はファッションメディア「ELLE(エル)」(ハースト婦人画報社)が主催。今年で4回目を迎えるイベント。今年は「Future is Yours〜私らしい未来を作る」をテーマに、スペシャルセミナーやワークショップを開催。ゲストスピーカーとして、滝川クリステルさん、大宮エリーさんのほか、小池百合子東京都知事や、映画監督の河荑直美さん、スプツニ子!さんらが登壇しました。

ウートピ編集部