日本で長年絵本の出版に携わっている、福音館書店の元編集長である唐亜明(タン・ヤミン)さんは取材に対して語った。

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「パンダは日本で驚くほど人気がある。そのしぐさだけでも、日本中で話題になるほど。パンダは中日友好大使であるということができ、中日の国民の最もピュアな思いをつなげてくれる」。日本で長年絵本の出版に携わっている、福音館書店の元編集長である唐亜明(タン・ヤミン)さんは取材に対してそのように語る。新華網が伝えた。

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東京上野動物園に来園しているメスのジャイアントパンダ「シンシン(仙女)」が赤ちゃんを産んで5日目となった16日は、唐さんが企画し、文を書き、鉛筆画家・木下晋さんが絵を描いた、野生パンダの生態を描いた絵物語「森のパンダ」(講談社)が発売されて、3日目となった。

今年はちょうど日中国交正常化45周年で、シンシンも赤ちゃんを産み、日本中がお祝いムードに包まれている。唐さんと木下さんはこのほど、取材に対して「森のパンダ」の製作の過程について語り、パンダを純粋に愛する思いが、日本と中国の国民の心の距離を縮めてくれていると多くの人に感じさせた。

【四川に行ってパンダについて理解深める】
「日本人がパンダのことを初めて知ったのは、中国と日本の国交が始まった時。当時、中国が日本にジャイアントパンダの『ランラン』(メス)と『カンカン』(オス)を贈り、日本中にパンダ・ブームが巻き起こった。日本人がパンダを大好きになったのもその時から。子供から大人までがパンダを見るために動物園に行き、混雑時には3〜4時間並ばなければならないほどで、歩きながら放飼場を見るだけだった。また、せっかく放飼場の前に来たのに、パンダが寝ていて、子供が泣き出すこともあった。パンダのちょっとしたしぐさでも、日本中で話題になる。特に、妊娠、出産の時は、日本中でトップニュースになる」と唐さん。

パンダに関する本を日本で何度も企画してきた唐さんは10年以上前に、パンダを描いてほしいと、日本の鉛筆画家の第一人者と言われる木下さんに依頼した。最初は上野動物園に行ってパンダを描いていたものの、2013年8月には、二人で中国四川省に行って描くようになった。

唐さんによると、「子供たちに、イラストや擬人化されたパンダではなく、中国の大自然の中で生活しているジャイアントパンダを見てもらいたかった。『森のパンダ』も日本の出版社が初めて中日合作絵物語の著作権を購入して発売された本」だ。

木下さんは取材に対して、「四川省に行った時の事はとても印象深く、パンダやパンダの生態環境などをよく知ることができただけでなく、中国についても深く知ることができた」と話した。

「13年の四川地震が起きて間もない時だった。途中でパンダが成長する自然環境をまず見ることができた。以前、動物園で食べては寝る赤ちゃんというのがパンダのイメージだった。でも、現地に行って、高い山々がそびえる生態環境を目にし、保護センターの職員からパンダの話を聞き、自然に近い環境で暮らしている保護センターのパンダを観察し、パンダがいかに氷河期から今まで生き延びてきたかが少しずつ分かるようになった」。

「例えば、赤ちゃんを2頭産んだら、(メスパンダは)必ず1頭を見捨てなければならず、残った1頭も成長したら、独立させる」。

【『森のパンダ』を通して一人でも多くの人に中国を理解してもらいたい】
鉛筆で描かれた絵と赤い文で構成される絵物語の「森のパンダ」を開いてみると、細かいところまで綿密に描かれたパンダの絵が目に飛び込んでくる。そして、野生のパンダが赤ちゃんを産み、育て、赤ちゃんが成長し、独り立ちしていく物語のほか、パンダと現地の人々が仲良く共存する様子が描かれている。特に、地震でパンダが負傷し、現地の人に助けられるシーンはとても感動する。

「四川の旅で、僕のパンダに対する見方が変わっただけでなく、中国に対する理解も深まった。パンダが生活する広大な土地と国を目にして、地理的な意味で大きいというだけではないと感じた。当時、四川地震が起きて数カ月経ったばかりで、地震後、パンダを救出し、治療し、保護する様子を記録した写真展を見に行った。緊迫した救援活動中に、そびえる高い山に架けられた吊り橋の木の板が落ちてしまっていたため、現地の人々は体を張って『人の橋』を作り、救助隊が通行できるようにした。このエピソードには感動させられ、中国人は本当に精神的に強いと感じた」と木下さん。

「だから、地震で負傷したパンダを助け出し、かごに入れて背負い、山を下りて保護センターまで行く高齢者の女性のエピソードをこの本のクライマックスにしている」。

木下さんが四川の旅をした後に描いたパンダの絵は、ここ数年、東京や京都、新潟などで展示された。「見に来てくれた人の多くが、『中国に行ってパンダを見てみたい』と言っていた」という。

「現在、『森のパンダ』は中国語版、日本語版、英語版があり、一人でも多くの人に、この本を通してパンダや中国について知ってもらいたい」と木下さんは語った。(提供/人民網日本語版・編集KN)