ジョン・スカリー氏と言えば、スティーブ・ジョブズ氏に「このまま砂糖水を売り続けたいのか、それとも我々と世界を変えたいのか」と勧誘されAppleに入ったものの、その後ジョブズ氏との仲が悪くなり、最終的にはAppleからジョブズ氏を追い出してしまった“いわくつき”の人物です。
 
追い出した後、ジョブズ氏が復帰するまで、Appleは長い停滞期に入ったことも、スカリー氏の評価を悪いものにしています。しかし、そんなスカリー氏は「未だにAppleのファン」なのだとか。

すべてのApple製品を持っているよ

AppleのCEOに収まった後「ジョブズの所有物をすべて処分しろ」と命じたエピソードなど、とにかく憎まれ役のイメージが先行するジョン・スカリー氏ですが、歴史に遺る彼の評価を思うと、心中を察するに余りあります。
 
しかし、それでもなお、スカリー氏は自身がAppleファンであることを隠そうともしません。Houston Chronicleのインタビューで同氏は、妻と共にすべてのApple製品を持っていると語ります。彼がそこまで惹かれる理由は、何と言ってもApple Storeでの特別な体験なのだそう。
 
「スタッフは知識を有しているばかりか、非常に情熱的で、(訪れると)私たちはいつも新しいことを学ぶんだ。Genius Barも好きだ。どうやって違うことをやるかのミニコースも体験したんだ。本当に楽しいよ。Appleを体験するということの1つだね」。まさか元CEOであるジョン・スカリー氏がApple Storeでイベントに参加しているとは、Apple側も思いもよらなかったでしょう。

Apple Storeはジョブズの功績だ

彼がApple Storeをいたく気に入っている理由の1つに、スティーブ・ジョブズ氏との思い出があることは間違いありません。Apple Storeには、ジョブズ氏の信念が息づいているのです。
 
「Apple Storeはスティーブ・ジョブズの功績だ」とスカリー氏。ジョブズ氏が優れていたのは、彼がエンジニアではなく消費者目線でものを考えていたからで、そこが同じくエンジニアではないスカリー氏の琴線に触れたのだそうです。「Macintoshを作ったとき、彼はいつも『消費者のために何が入っているのか』と話していた。彼はカスタマーエクスペリエンスと共に始まり、苦労して自身の道を進んできたんだ」
 
そして最後に「スティーブ・ジョブズは本当に『現実歪曲フィールド』を持っていたのか」という質問に対して一言。「もちろんだよ」
 
 
Source:Houston Chronicle
Photo:Flickr-Web Summit
(kihachi)