オットー・ワームビア氏が政治ポスターを盗んだとされる、北朝鮮・平壌にある羊角島国際ホテル(2017年2月2日撮影)。(c)AFP=時事/AFPBB News

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【AFP=時事】北朝鮮から昏睡(こんすい)状態で釈放された米国人学生のオットー・ワームビア(Otto Warmbier)氏(22)が死去したことを受けて、ワームビア氏の渡航の手配をした北朝鮮専門の旅行代理店が19日、米国人を対象にしたツアーの募集を打ち切ることを明らかにした。

 1年半にわたり北朝鮮で拘束されていたワームビア氏は13日、脳に深刻な損傷を負った状態で米国に医療搬送された。だが19日、オハイオ(Ohio)州シンシナティ(Cincinnati)の病院で、家族に見守られながら亡くなった。

 米バージニア大学(University of Virginia)の学生であるワームビア氏は昨年1月、平壌(Pyongyang)のホテルから政治ポスターを盗んだとして空港で逮捕され、15年の労働教化刑を受けていた。

 旅行代理店のヤング・パイオニア・ツアーズ(Young Pioneer Tours)は「悲劇的な結末を迎えるような北朝鮮での拘束例はこれまでなかった」と強調し、ワームビア氏の死去を受け、米国人観光客を受け入れる姿勢を「再考した」と述べた。

 同社は「米国人が北朝鮮を訪問するリスクを評価すると、非常に高くなってきている」と指摘し、「米国人を対象にした北朝鮮へのツアーは催行しない」と説明した。

 中国内陸部の陝西(Shaanxi)省西安(Xian)に拠点を置くヤング・パイオニア・ツアーズは、2008年に現地在住の英国人によって設立され、冒険心のある観光客を北朝鮮やイランなど「母親が訪れてほしくないと思っている場所」に連れて行くとの売り文句を掲げている。

 また、北朝鮮への旅行を扱う数少ない代理店である同社は、スキューバダイビングやサイクリングなどが含まれた北朝鮮ツアーを開催しているという。
【翻訳編集】AFPBB News