モチベーションを上げる自律神経を調整するキーは「たんぱく質」だった

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トレーニング後に疲れが抜けない、いつもどこかに痛みがある、筋肉の各所に謎のハリが……。原因不明の体の不調は、ランニングやトレーニングを続けるモチベーションを低下させてしまいます。その不調の原因は自律神経の乱れにあるのかもしれません。そして、その原因が食の乱れの可能性が高いことを知っていますか?

自律神経を整えるうえでもっとも重要なのは、たんぱく質です。たんぱく質は内臓、血液、毛髪、ヒフなど、体のあらゆる組織の材料になるだけではなく、自律神経を整えるために必要な神経伝達物質であり、ホルモンでもあるノルアドレナリン、メラトニンなどの材料にもなります。神経伝達物資とは、神経細胞と神経細胞とをつなぐシナプスという神経細胞を介して情報伝達を行う物質で、情報伝達物質が不足すると筋肉の動きが悪くなり、感情のコントロールもできなくなります。つまり、たんぱく質が不足すると、ノルアドレナリンやメラトニンの材料が不足して、ホルモンバランスが崩れ、自律神経の乱れを引き起こすことになります。そのためにも、肉や魚、卵、大豆製品、乳製品は毎日、過不足なくとる必要があります。

腸内環境の乱れには、腸内環境を整える

腸と自律神経とには密接な関わりがあることは医学的にもあきらかになっています。腸の動きをコントロールしているのは自律神経で、自律神経が乱れると腸の働きも低下します。ランナーの多くが悩まされる便秘や下痢などの腸トラブルは、腸内環境の悪化が原因。それはトレーニングによるストレスで自律神経のバランスが崩れ、自律神経が腸の動きを正常にコントロールできないために腸内環境が乱れてしまっている可能性も考えられます。
たとえば、強度の高すぎるレーニングを続け、交感神経がつねに興奮状態になっている人は、腸のぜん動運動が停滞し、食物がうまく消化できずに長く腸内に停滞したり、栄養吸収率がダウンしてしまったりといった弊害が発生することがあります。


また、「心のやすらぎ」をもたらすセロトニンと呼ばれる物質の製造工場は腸。なんと約9割ものセロトニンは腸でつくられています。しかし、便秘や下痢などで腸の機能が低下すると、セロトニンの分泌量も減り、神経のたかぶりを抑えられずにいつもストレスを感じた状態になってしまう可能性も……。
腸内環境を整備できる食事をとることで、こういった状況が改善されることがあります。とくに便秘や下痢を繰り返している人の場合、腸内環境整備は非常に効果的な場合もあります。腸内環境を整えるために有効なのは、ヨーグルトや納豆といった発酵食品、それに野菜、海藻類、キノコ類に多く含まれる食物繊維です。そのほかにも、ハチミツや玉ネギの甘味成分である、オリゴ糖は善玉菌のエサになってくれます。以上のような整腸作用をもつ食品を3食に取り入れて、腸内環境を整えれば、心の乱れも収まるかもしれません。そうすれば、ラクにトレーニングも続けることができるようになるはず!

 

出典元:RUNNING Style Vol.88「“ゆがみ”をとればラクに走れる」

監修:篠原絵里佳(管理栄養士)