北朝鮮・平壌で、涙ながらに記者会見する米大学生のオットー・ワームビア氏。国営朝鮮中央通信(KCNA)提供(2016年2月29日撮影、3月1日配信)。(c)AFP=時事/AFPBB News

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【AFP=時事】(更新)北朝鮮に1年余り拘束された後、先週に昏睡(こんすい)状態で釈放された米国人学生のオットー・ワームビア(Otto Warmbier)氏(22)が19日、死去した。家族が発表した。

 13日、脳に深刻な損傷を負った状態で米国に医療搬送されていたワームビア氏は19日午後2時20分(日本時間20日午前3時20分)、故郷である米オハイオ(Ohio)州シンシナティ(Cincinnati)の病院で、家族に見守られながら亡くなった。

 家族は声明で「悲しい報告をしなければなりません。われわれの息子であるオットー・ワームビアは、故郷への旅路を終えました」と発表。「北朝鮮による息子へのむごたらしい虐待からは、これ以外の結果は起こり得なかった」と述べた。

 北朝鮮政府はワームビア氏について、同国のホテルから政治的なポスターを盗んだとして昨年3月に有罪判決を受けた直後、ボツリヌス中毒症にかかり、睡眠薬を服用した後に昏睡状態に陥ったと説明している。

 治療に当たった医師らによれば、ワームビア氏には脳の全領域で広範囲の組織欠損が見られるものの、外傷の形跡はなかった。検査では、神経に損傷が生じた原因を断定できるだけの証拠や、過去にボツリヌス菌に感染していた証拠は示されなかったという。

 さらに医師らは、同氏がまだ若かったことを考えると、心肺停止によって血液が脳に送られなくなったために、重度の脳損傷が生じた可能性が最も高いとしている。
【翻訳編集】AFPBB News