Appleが1977年に発表したモデル「Apple II」は、現代に続く「パーソナルコンピューター」の元祖として広く認識されており、歴史的にも非常に重要なコンピューターとされています。そんなApple IIを手のひらサイズのミニチュアにしてしまい、さらに実際に動作するエミュレーターを搭載した作品が発表されており、さらに設備とある程度の知識があれば誰でも自作できるようになっています。

Building a Working Miniature Apple II Replica! - YouTube

このミニチュア版Apple II、「Apple II Mini for C.H.I.P.」を作ったのは、ソフトウェアエンジニアのクリス・ラーキンさん(左)



作成されたApple IIのミニチュアモデル。外見だけではなく、中身のOSも再現したエミュレーターを内蔵し、実際に動作するとことが注目すべきポイントです。





本体内には、リチウムイオンバッテリーとコンピューターの基板などを内蔵。Apple IIの機能が、現代ではこんな小さな基板に搭載されてしまうとは……と驚きを禁じ得ない光景でもあります。



基板はnextthing.coが価格9ドル(約1000円)で販売しているC.H.I.P.を使って再現しているとのこと。Raspberry Piのような小型マイコンで、C.H.I.P.を使ってできることを探していたラーキンさんがApple IIのエミュレーターの存在を知ったことで、このモデルの作成に至ったとのこと。



本体は3Dプリントしたことがよくわかる外観。裏面には黄色の端子があり、これは、2系統の入力を持つ小型TFTディスプレイの2つめの入力端子になっているとのこと。



キーボードは動かないダミーで、3Dプリントしたものに着色してあるそうです。



キーボードが使えないので、操作する際はワイヤレスキーボードを使うことにしています。Bluetoothキーボードにも対応していますが、信頼度の面でUSBワイヤレスキーボードのほうがベターだそうです。また、このミニチュアではゲームをプレイすることが可能とのこと。中には12V/1900mAhのドローン用バッテリーを内蔵して自作の電源ユニットから給電することで、8時間の駆動が可能になっています。



そしてこのApple II Mini for C.H.I.P.は誰でも自作できるように設計図などが公開されており、ラーキンさんによると「1時間ほどで完成できる」、とのこと。ただし、本体の3Dプリントに要する時間は含まれていません。



まずは3Dプリンターで本体を出力。



白ベースにゴールドを吹き付けて、色合いを表現。



キーボードなどのブラウン系のパーツも塗装で仕上げ。



次に配線。必要だったのは、主に映像を出力するための配線のみだったとのこと。



配線する際にはハンダ付けも行われています。



本体を組み立てて……



キーボード部分を接着して次々と外側を組み立てていきます。



そして、ハンダ付けをした基板やパーツを組み上げていきます。



ディスプレイを接続して動作テスト



無事、画面にコマンドラインが表示されました。



ランチタイムを含め、合計5時間で完成



時間がかかったのは、ソフトウェア面での作業が必要だったためとのこと。問題がなければ、誰でも半日で組み立てることができるそうです。



オリジナルのApple IIと同様に、画面を上下に振って角度を調節することが可能とのこと。



ディスプレイ横にあるノブは、ディスプレイのコントラスト調整用のもの。オリジナルのApple IIにも装備されていますが、このモデルではダミーになっているとのこと。



「ここからさらに手を加えるとしたら?」と尋ねられたラーキンさんは「USB端子を背面に取り付けて、ジョイスティックに対応させることだね」と返答。そうすることで、ゲームを快適にプレイできるようにするためとのことで、さらにBluetoothに対応させることも理論的には可能とのこと。奇しくも、2017年7月はApple II誕生から40周年であるというタイミングに登場した作品でした。



Apple II Mini for C.H.I.P.の制作に必要な設計図などは、以下のGitHubのページからダウンロードすることが可能です。

GitHub - Cupcakus/AppleIIMini: Apple II Mini for C.H.I.P