グルガオンに設置された「ありがとう」の広告

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インドの首都デリー郊外のグルガオン(グルグラム)は、1400社ほどの日系企業が集まり、日本人向けの飲食店やホテルが立ち並ぶエリアだ。そこに2017年6月12日、「ありがとう」と日本語で表記した巨大看板広告が出現した。

広告主は東京・新宿に本店を構える中村屋。今年が日印友好交流年であり、さらに「純印度式カリー」を発売して90周年の節目に当たることから、インドカリーの先駆者として印度の人々に感謝の気持ちを伝えるためだ。

SNSキャンペーンでステッカーもらえる

巨大広告の設置に併せて中村屋は、SNSを使った「カレーありがとうキャンペーン」を17年9月30日まで展開している。

新宿中村屋ビルB2「マンナ」、「新宿中村屋 インドカリーの店」各店舗、およびキャンペーン協賛店舗にて、「#カレーダンニャバード」または「#thankscurry」と記載したカレー画像の写真をSNS投稿。その投稿画面を見せた人に、キャンペーン特製カレーステッカー(全3種)のプレゼントがある(在庫がなくなり次第、配布終了)。「マンナ」と「新宿中村屋 インドカリーの店」では、上記3種とは異なる限定ステッカーを配布する。

さらに新宿中村屋ビル店舗「マンナ」「グランナ」「ボンナ」にて同様の提示を行った人は、レトルトカレーがもらえる(先着990人限定)。

このほかレトルトカレー購入や直営レストランの利用で、人気のバルミューダ家電が当たる企画を17年11月末まで実施中。

キャンペーンの売り上げの一部は、日印協会を通じて寄付され、両国の理解を深めていくためのイベント開催などに充てられる。

また投稿された画像は、キャンペーンサイトで収集し、ランダムに掲載していく。「インドのみなさん、こんなにおいしい料理を教えていただき、ありがとうございます。これからもおいしくいただきます」というメッセージを、インドのみならず世界に向けて発信する。

6月12日にキャンペーンがスタートした理由

それにしてもキャンペーンが6月12日にスタートしたのか。その理由は、中村屋が制定し、日本記念日協会が認定した「恋と革命のインドカリーの日」に当たるからだ。

カレーは日本で年間60億食以上が消費され、現代日本人の国民食として愛されている。いわゆるカレーライスと呼ばれるものは、イギリスから伝わった小麦粉を使用したもの。それに対して1927年6 月12 日に中村屋が発売したカリーは、スパイスをふんだんに使用した純印度式カリー。発売直後は多くの人が戸惑ったものの、やがて飛ぶように売れ、店の名物料理に成長していく。

純印度式カリーを伝えたのは、大正時代に日本に亡命したインド独立運動の志士であるラス・ビハリ・ボース。中村屋の創業者である相馬愛蔵・黒光夫妻はボースを匿い、彼は後に夫妻の長女・俊子と結婚する。そして中村屋との交流を深めたボースは、「本場のカリーを紹介したい」と、自らメニュー開発に携わった。