北朝鮮の男性1人が、軍事境界線を流れる川を泳いで渡り、韓国に亡命した。

韓国軍合同参謀本部によると、18日午前2時30分頃、京畿道金浦市の漢江の河口付近で、木の枝と発泡スチロールで作った浮き輪のようなものを抱え込んで泳いでいる男性を、警備に当たっていた海兵隊の兵士が熱感知器で発見した。男性は「助けてくれ、帰順(亡命)する」と叫んでいたと伝えられている。

栄養失調が急増

男性は無事に身柄を確保され、現在、亡命の過程や動機などについて取り調べを受けている。

男性が発見された地点は、金浦国際空港から北西に30キロほど離れた金浦半島最北端、ソウル市内を流れる漢江と軍事境界線付近を流れる臨津江が合流する地点で、川幅は1.5キロから3キロほどだ。

13日には、朝鮮人民軍(北朝鮮軍)の兵士1人が韓国に亡命している。

この兵士は韓国当局の取り調べに対して、食糧不足により栄養失調にかかる兵士が急増し軍内部での不満が高まっていると述べた。金正恩党委員長が民心をつかむため、軍事用食糧の保管庫である「2号倉庫」に備蓄されていた食糧を民間人の配給に回したせいで、軍への配給がままならなったのが原因だとしているという。

軍事境界線付近で勤務する兵士は、思想や成分(身分)に問題なしとされた中から選ばれ、相対的に良い待遇を受けていると言われている。

また、亡命の動機については、韓国軍が行っている拡声器放送を聞いて亡命を決心したと伝えられている。

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