過去1年の投資信託の年間上昇率ランキングを発表! 株・リート・債券の投資対象別9タイプを調査すると 上昇率トップは+29%、最下位は−34%もの大差が!

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 過去1年間、世界的な低金利&景気後退に加えて、円高という逆風が加わった厳しい日本の投資環境の中でも、好成績を上げている投資信託が存在する。現在発売中のダイヤモンド・ザイ12月号では、約1000銘柄の投資信託を「日本株」「グローバル株」「日本リート」「グローバルリート」「グローバル債券」など投資対象別に9タイプに分けて、その上昇率ランキング上位の銘柄を徹底分析。その中から9タイプそれぞれの上昇率ベスト&ワーストの成績を大公開!

上昇率が平均以下の成績の投資信託には要注意!
直近1年で上昇率がプラスだったのは国内外のリート型のみ!

 今回の特集では、投資信託を投資対象別に9タイプに分類し、その中でも純資産10億円以上で実績が1年以上のものを対象に調査した。その分類方法は以下のとおり。

■日本株全般・中小型株型
■グローバル株型
■新興国株型
■日本リート型
■グローバルリート型
■グローバル債券型
■新興国債券型
■ハイ・イールド債券型
■バランス型
(※為替ヘッジありの投資信託は基本的に除外。以下の上昇率などのデータは8月末時点)

 では、各タイプの直近1年間の上昇率を詳しく見ていこう。

 世界経済の低迷や円高の進行などで、投資信託の平均上昇率も全9タイプ中7タイプがマイナスという結果になった。比較的値動きが小さい債券型でも「グローバル債券型」「ハイ・イールド債券型」は10%以上のマイナスに。同じ債券型の「新興国債券型」もマイナスではあるが、「グローバル債券型」や「ハイ・イールド債券型」よりは好成績のマイナス7.4%だった。

 また、「日本株全般・中小型株型」や「グローバル株型」も平均では10%以上も下落しているが、「新興国株型」の平均上昇率はマイナス5.4%と下落率は小さかった。

 平均上昇率がプラスだったのは「グローバルリート型」と「日本リート型」の2タイプのみ。特に「日本リート型」は平均上昇率が14.1%で、最下位でも8.6%と全体的に好調だった。複数の投資対象に分散させるバランス型の平均上昇率もマイナス4.9%と振るわず。過去1年だけを見れば、株でも債券でもなくリート型に投資するのが正解だったわけだ。

「日本株型」はトップと最下位が60ポイント超の大差に!
資源やバイオなど「テーマ株」の投資信託は成績のブレが大きいので注意!

 次に、各タイプ別に上昇率のバラツキをチェックしてみよう。

 成績のバラツキが最も大きかったのは「日本株型」で、トップと最下位の差が61.1ポイントになった。前述の表では「日本株全般型」と「中小型株型」を合わせて分布図を出しているが、全体のトップは高成長のテクノロジー関連に投資する投資信託でプラス29.0%、その次が中小型株型の投資信託でプラス17.1%となっている。その一方で、最下位には1年で32.1%も下落した投資信託が……。これは地方銀行株を組み入れる投資信託で、マイナス金利の導入が大きく影響して大幅下落する結果となった。

「日本株型」の上昇率の分布の中で最も本数が集中したのはマイナス12.2%で、これはTOPIX連動のインデックス型投資信託の成績だ。その次に多かったのは、日経平均連動のインデックス型のマイナス9.4%近辺となっている。アクティブ型でもインデックス型以下の成績の投資信託はたくさんあるので、自分が保有している投資信託の成績をチェックしてみよう。

 次にバラツキが大きかったのは「グローバル株型」で、トップと最下位の差は41ポイント。上位は資源株やSNS関連株、下位にバイオ関連株と、上位と下位にはそれぞれ「テーマ株」を投資対象とする投資信託が並んだ。しかし、調査期間を延ばして見てみると、直近1年でトップの資源株の投資信託は過去5年の成績では189銘柄中125位に低迷。一方で最下位のバイオ関連株の投資信託は過去5年の成績では189銘柄中4位と大健闘。「テーマ株」に投資する投資信託は成績のブレが非常に大きいので注意が必要だろう。なお、「グローバル株型」の平均上昇率はマイナス10.6%だが、インデックス型はマイナス9%台の成績に集中している。

「新興国株型」もトップと最下位の成績の差が24ポイントと、「日本株型」「グローバル株型」に次いで大きいので、投資する市場がどこであれ、株に投資する投資信託は運用内容によって成績が大きく違ってくるということを肝に銘じて投資しよう。

 なお、トップと最下位の差が最も小さかったのは「ハイ・イールド債券型」で、その差は6.1ポイントだった。「新興国債券型」も13.5ポイント、「グローバル債券型」も21.2ポイントと、そもそも変動が少ない債券型は総じてトップと最下位の差が小さいというのも、改めて確認できる結果だった。

 最後に「バランス型」は、投資信託ごとに基本となる投資配分が異なるので成績の優劣を比較するのが難しいが、直近1年の上昇率では「株式の比率が低く、債券の比率が高い安定型」が上位にランクイン。下位は株式の割合が多いタイプだった。ただし、この比率による成績はもちろん相場状況次第で逆転することがある点を頭に入れておこう!