SuicaやPASMO定期券で駅ナカ利用はアウト!駅に入場できないアナウンスが増えたワケ

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最近、駅の改札付近で、「SuicaやPASMOは入場券としてはご利用できません。」といったような放送が流れている。張り紙を見たことがある人もいるだろう。

駅の中にある駅ナカ(売店など)を利用したい場合は、入場券を購入してくれということだ。

同じ駅で乗り降りしたことになるから、運賃が計算できないし、自動改札で止められちゃうだろうなぁ、ということは容易に想像できる。

たしかに、そういうときのために入場券がある。当たり前といえば当たり前だ。

だがしかし、定期券の場合はどうだろう? 
期間内なら、定期券の区間内の駅を乗り降り自由なハズ。
それが同じ駅だったとしても、と思っていないだろうか?

実はこれ、NGなのだ。


●駅には乗車目的じゃないと入っちゃいけなかった
SuicaやPASMOの規約、約款などを見ると、大前提として、乗車以外の目的で駅に入ったり、出たりすることはできないとなっている。

SuicaやPASMOはICカード「乗車券」。電車に乗るための券なのだ。

これに対し、特別に、電車に乗らないけど見送りなどで駅に入りたい人のために「入場券」が用意されている。

●定期券も実は乗車券だった
普通、「定期券」と読んでいるが、正式には「定期乗車券」。
つまり定期も乗車券なのである。

「乗車券」なのだから、やはり電車に乗ることが目的の券なわけであって、「入場券」としては利用できないということになる。

でも紙の定期券のときは、入場できた。
駅員さんに何も言われたことないよ?
という人も多いと思う。

筆者もそうだ。だが紙の定期券の当時は、定期券を「見せる」だけだったからなのだ。

紙の定期の場合、
駅員は、定期の区間は確認できるが、その定期が何時何分にどこを通ったのかまでは分からない。
つまり出場した人の定期が、別の駅の改札口を通っているかは、確認できなかったのだ。

ところが自動改札の場合は、そうはいかない。
しっかりと入場(入札)記録がされ、どこをどのように経由して退場(出札)しようとしているかをカードが記録しているので確認できるのだ。
他駅から乗車してきた人か、同じ駅で入場しただけの人か、一目瞭然なのだ。

●駅の様変わりで問題視されるように?
実は、定期券が、入場券の代わりには使えないという規約は、ICカード乗車券が出てくる前からずーっと変わらないルールだ。

しかし、ICカード乗車券が導入されてから、すでに10年が経とうとしているが、
駅で放送や張り紙などで注意がアナウンスされ始めたのは、ごく最近になってから。

それは、なぜだろう?
それは「駅」そのものが、変わってきたからなのだ。

昔なら、乗車以外の目的で駅に入りたい人は、見送りや、緊急のトイレの利用などくらいだった。

ところが今や、駅ナカ(駅構内の店舗)が充実し、駅構内で食料品やスイーツ、衣類、雑貨など、さまざまなものが販売されている。おしゃれなカフェや飲食店だってある。
品川など大きな駅では、まるでショッピングモールかと思うほどの様相を呈している。

なにより、駅の外では買えない商品や食品、スイーツも、実は多くなっている。

実は今、こういった駅ナカのお店を利用するために、駅に入りたいという人が増えているのだ。こうした人の多くは、電車に乗りたいわけじゃなく、駅ナカのお店でお買い物したいのだ。

入場券を買うのはいやだけど、定期券があるから入場して駅ナカのお店で買い物してもいいじゃないか、と思うのも無理はない。

しかし、そういった人が多くなると、困る問題がある。
IC定期券で入場した人は、自動改札を出られないからだ。
駅から出るためには、駅員さんのいる改札口で、定期券のチャージ金で入場券を精算しなければない。これでは、駅員の手間もかかるし、その都度の説明などトラブルも増える。
鉄道会社も注意喚起を始めたというところだろう。

駅は確実に変化している。もはや構内のお店を利用するのは、「ついで」ではなく、目的にだってなり得ているのだ。

ならば、ICカードの自動精算での入場対応や、定期(乗車)券での入場など、乗車券、入場券の扱いについての見直しも、検討して欲しいというのが、庶民の正直な思いだろう。
規約の見直しや自動改札の改善など、鉄道会社のこれからの対応に期待したいところだ。