イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」によって追放された故郷のシリア・アインアルアラブに帰還するクルド系シリア人(2015年3月24日撮影、資料写真)。(c)AFP=時事/AFPBB News

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【AFP=時事】(更新)国連(UN)は19日、紛争や暴力、迫害が続くシリアや南スーダンなどで家を追われた避難民の数が昨年末時点で過去最高の6560万人となり、統計開始以来最高になったと発表した。

 「世界難民の日(World Refugee Day)」を前に国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は声明で「2016年末の時点で強制的に家を追われた人の数は世界で6560万人に上っている」と明らかにし「前例がないほど多い」と訴えた。

 UNHCRの報告書によると2016年末時点の避難民の数は、2014年末と比べて600万人超、2015年末からは30万人増えている。また昨年だけで1030万人が新たに避難民となり、うち340万人は国境を越え難民となっている。UNHCRは「避難民が3秒に1人増えている計算」になると指摘している。

 国内避難民(IDP)の数は2015年末から若干減少したものの、昨年末時点で4030万人といまだに避難民全体の大部分を占めており、その多くはシリアやイラク、コロンビアで発生している。

 6年にわたるシリア内戦で国外に避難した人の数は550万人以上。昨年1年間だけでも82万5000人に上り、世界で最多の難民を生み出している。

 UNHCRのフィリッポ・グランディ(Filippo Grandi)高等弁務官は、これまで32万人の犠牲者を出しているシリア内戦が「忘れられた危機になりつつある」と警告。一方、南スーダン情勢も急速に悪化し、難民危機が「世界で最も速いスピードで進行している」と訴えた。
【翻訳編集】AFPBB News