テロ攻撃に高層住宅火災と悲しい出来事が続く英国ロンドン。住民はさぞかし気落ちしているだろうと思うところだ。しかしこのような苦境のなか、高層住宅火災では住民による支援の輪が広がっている。

教会や寺院、近隣住民らが支援

ロンドン西部の高層公営住宅グレンフェル・タワーの大火災は、死亡が確認された犠牲者の数が17日時点で少なくとも30人となっており、18日には未確認ではあるが58人と発表された。今後さらに増加する見込みで、最終的には3桁になるとの声も上がっている。

火災当時はがれき落下の危険があるため地下鉄が一部路線の運行を停止するなどし、多くのロンドン市民が影響を受けた。

ロンドン全体が悲しみに包まれるなか、市民の間では、物資を持ち寄ったり、焼け出された住民を受け入れたりなど、草の根の支援活動が広がっている。

火事により実際に何人が焼け出されて住む場所を失ったのかはまだはっきりしていないが、メトロ紙は、グレンフェルには1フロアにつき約24人が住んでいたと考えられており、24フロアあったことから、600人近くが住んでいたことになると計算している。

インディペンデント紙によると、フェイスブックやツイッターなどのソーシャル・メディア(SNS)では、グレンフェルがあるロンドン西部のケンジントン周辺のみならず広い地域の人たちが、食事や服、寝床などを提供するとの申し出を投稿している。また、地元の教会やモスク、シーク教寺院なども避難所として被災者を受け入れたり、支援者からの物資の寄付を集めたりしている。

ビジネス・インサイダーは、地元の人たちが大量の物資や食事を寄付している様子を伝えている。またクラウドファンディングのサイトJustGiving.comには、被災者のために200万ポンド(約2億8000万円)を目標に資金を集めるページが開設されており、募金箱での募金も集められているという。ファンディングの額は19日現在で64%に達している。

著名人も自宅やレストランでの受け入れを表明

被災者の受け入れを申し出た支援者の中には、著名人も少なくなかった。オーディション番組のファイナリストだった歌手のギフティ・ルイーズさんは、「恐ろしいこの火事に遭った人で私の家に泊まりに来たい人がいたら、喜んでウーバー(タクシー)代を支払います。とにかく何かしたいの」とツイートした

松丸さとみ