「小さな殺人鬼」と言われる危険な外来生物が、兵庫県尼崎市のコンテナに続いて神戸ポートアイランドのアスファルトの亀裂で見つかった。これまで100匹が駆除されたが、すでに巣作りをしている心配があるという。

この外来生物は、刺されるとヤケドのような痛みを感じることからヒアリと呼ばれる体長2.5ミリ〜6ミリの赤茶色をした南米原産のアリの一種。

国立環境研究所の五箇公一博士によると、「刺されて毒を注入されると激しい痛みを感じ、酷い腫れやかゆみが生じる。アレルギー体質の人はアナフィラキシーショックで呼吸困難などを起こし最悪の場合は死に至るという。

北アメリカでは毎年100人以上が死亡

すでに北アメリカやオーストラリア、台湾、中国に広がり、北アメリカでは年間8万人が被害に遭い、年間100人以上が死亡している。

では、このヒアリは今回、どういう経路をたどって神戸に上陸したのか?

最初にヒアリが発見されたのは5月26日(2017年)、尼崎市の港に置かれたコンテナの中。実は、このコンテナ中国から貨物船で運ばれてきたコンテナで、尼崎に運ばれてくる前の5月20〜25日まで5日間、神戸のポートアイランドに保管されていた。この保管中にヒアリはコンテナから抜け出し上陸したとみられる。

ヒアリが怖いのは、強い毒のほか繁殖力が強く、尼崎で発見されたときには、すでにコンテナの中にはスーパーコロニーと呼ばれる大きな巣がつくられ、卵や成虫が見つかっている。

しかも女王アリとオスには羽があって飛ぶことができ、風に乗ると20キロも移動できるという。五箇博士は「ヒアリだけは絶対、国内に入れてはいけない危険外来種で、いったん上陸を許すと10年で四国、東海、関東まで拡大する怖れがある」と警鐘を鳴らしている。

神戸などのような国際港は、危険外来生物が入ってくる玄関港になりやすい。ここで上陸させないことが大事なのだが、では今回、なぜ神戸ポートアイランドで上陸させてしまったのか?

このニュースを伝えた古谷有美アナは「コンテナが家電製品を運んでいたという情報があります。食品に比べて検査が甘かったのかもしれません」と話している。