北朝鮮は国際社会の厳しい経済制裁にもかかわらず、経済状況が好転し安定を保っているとの指摘が一部で出ている。米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)が報じた。

北朝鮮経済が専門の董龍昇(トン・ヨンスン)グッドパフォーマンス研究所所長は最近、韓国のシンクタンクがソウルで開催した討論会でこのような見方を示した。

董氏は、中朝貿易の拡大前に北朝鮮国内で流通していた外貨は10億ドル(約1098億円)に過ぎなかったが、ここ数年で毎年10〜15億ドル(約1098億円〜1647億円)が流入しており、流出分を差し引いても、外貨の蓄積は30億ドル(約3294億円)と以前の3倍に達しているとの見方を示した。

「北朝鮮の基本は『自力更生』だ。不足したものを海外から取り寄せるが、その割合は1割に満たない。対外依存度が低い国に制裁を行っても大きな効果はなく、むしろ内部結束の強化をもたらす」(董氏)

董氏はまた、協同農場の田畑の一部を農場員に任せ、収穫量に応じてインセンティブを与える圃田担当制や、国営企業に独立採算を求める企業経営責任制の部分的な導入により、生産性が向上し、これが北朝鮮経済を改善させる要因となっていると述べた。

同時に、農民の間では経済の好転により、金正恩氏に「感謝する気持ち」が高まっているとの見方を示した。

同時に、経済成長によって誕生しているトンジュ(金主、新興富裕層)は、将来的に金正恩政権にとって大きな脅威となりうるということも付け加えた。

金正恩氏は、市場に対する規制を緩める一方で、韓流ドラマのソフトなどの韓国製品や、携帯電話での韓国との通話に対する取り締まりを強化する姿勢を示している。それを指して「改革開放」ではなく「改革非開放」だと見る向きもある。