「フランケンシュタインの恋」(日本テレビ 日よる10時30分〜)
脚本:大森寿美男 演出:守下敏行
出演:綾野剛 二階堂ふみ 柳楽優弥 川栄李奈 新井浩文 光石研 柄本明 斎藤工 他


普通の良い人、稲庭先輩


稲庭(柳楽優弥)が怪物・深志研(綾野剛)と津軽(二階堂ふみ)に懺悔するシーンから始まった第8話。

津軽さんと研さんの恋を邪魔するために自分がラジオ出演を仕組んだということ。
研さんを助けたいという気持ちに嘘はないが、反面、怪物としての本性を暴きたいという気持ちもあったこと。
自分は良い人なんかじゃないと自分を責める稲庭先輩は間違いなく良い人だと思った。

稲庭「俺を憎めよ、怒れよ」
研「できません。僕は…稲庭先輩が大好きです。今も感謝しています」


このドラマが始まった当初、綾野剛・二階堂ふみ・柳楽優弥というキャスト名を見て「最初良い人ぶってて、後半実は悪人でしたぁ〜みたいなドンデン返しがあるんだろうな」と予想した人は私だけじゃないだろう。
この予想は大外れだった。
三人とも(というか登場人物全員が)「良い人」のままだし「普通」の心の持ち主だ。
正しくありたいと願いながら、自分の中に芽生える悪い感情や、ずるい感情に悩んだり苦しんだりしている。

(余談だが huluでスペシャル版【出演者解説付き】を見ることが出来る。
第6話で綾野剛と柳楽優弥が「普通」を演じることについてトークしていたのが興味深かった。綾野剛が柳楽優弥の「普通」の演技を絶賛している。)

津軽さん「一緒に逃げましょう」


イベントでの騒動後、ラジオ局には抗議や問い合わせが殺到していた。
天草がラジオに出て本当のことを話すよう説得する。
人間界で生き続けるために本当のことを話すべきだと。
研さんも出演を了承したが、津軽さんは研さんの手を引き、走り逃げる。

「これ以上あなたが傷つくのを見たくないんです。」
「一緒に逃げましょう。」
「森へ帰りましょう、一緒に。」

研さんのことを守ります、と目を潤ませながら言う津軽。
その決心は並大抵のものではない。研さんへの愛はとても強いものになっていた。

でも津軽さん。自分の病気のこと忘れてないかい?
ラジオに出る決心していた研さんの気持ちを無視してないかい?
研さんが津軽さんに言う「僕が守ります」以上に無責任なのでは…と心配したタイミングで津軽さんの持病発症、バタリと倒れて救急搬送…


怪物の消えていた記憶が戻る


研さんは森にある実家に戻り、父の研究室を探る。
森に戻った研さんの表情や動作は「キリッ」としていて大人っぽい。

(ここで第一話を見返してみた。
森から出る前の研さんはやはり「キリッ」として大人っぽい。
しかし森を出て、自転車に乗って、人間界にたどり着いた時には子供のように無邪気な表情・動作(悪く言い換えるとキョロキョロ挙動不審な奴)に変わっている。
第9話以降はシーンごとに研さんが大人っぽいか、子供っぽいか、という点にも注目したい。)

父のノート。昔の自分の写真…。
それらを探っていくうちに、怪物は記憶を取り戻す。

「120年前、僕は一人の女性に恋をしていました。
その人の名前はサキさん。津軽さんの先祖です。」
「僕の本当の名前は、山部呼六といいます。」

今夜、第9話は怪物誕生の謎がいよいよ明かされる。
(予告の山辺呼六さん(綾野剛二役)が研さんとは違う種類の可愛さ、必見!)

(文とイラスト/小西りえこ