photo by Dick Thomas Jhonson via flickr(CC BY 2.0)

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 日本で取り扱われている投資信託は2017年1月現在で6,145本、うち、まったく株式が組み込まれていない公社債投資信託は121本、株式投資信託は5,964本あります(投資信託協会ホームページより)。

 これだけあると、いったいどれを選べばよいか迷うのは当然です。おすすめするのは、それを日本株ものや外国株ものなどといったように、カテゴリーに分けてみること。指数全体に連動するファンドであれば、広く分散投資されているし、毎日テレビや新聞で日経平均株価やTOPIXが上がったとか下がったとかいった報道が流れるうえに、手数料も比較的安いということで、投資初心者には適切な選択肢だと思います。

 そこで生まれる新しい疑問としては、「同じインデクスファンドでも、日経平均型とTOPIX連動型、のどちらにすればよいか」ですが、今回はインデクスの種類によってどんな値動きの違いがあるのかを、まとめてみたいと思います。

◆インデクスの違いを整理

 最初かつ最大の違いは、銘柄数です。日経平均は別名「日経225」と言われる通り東証一部の中でも取引がしやすい(これを流動性が高いといいます)225銘柄で構成されていますが、TOPIXは「東証一部全銘柄」で構成されています(2017年3月現在で2,000銘柄を超えています)。したがってこれだけを見れば、TOPIXのほうがより分散されていると言えそうです。

 次に、指数の計算方法です。日経平均株価は、単純平均株価ともよばれ、225銘柄を単純に平均して算出されますから、株価が高い銘柄の影響を大きく受けることになります。

 例えば、20,000円の株価と200円の株価で構成されているインデクスの単純平均は10,100円です。このうち、20,000円の株価が10%上昇して22,000円になれば平均株価は11,100円となってインデクスも10%上昇したことになりますが、200円の株価が20円上昇しても、インデクスは、ほとんど変わりません。つまり、株価の高い銘柄(値嵩株・ねがさかぶ)の影響を強く受けることになります。そのような値嵩株は、景気が回復していると実感している、相場が盛り上がっているときに上昇する傾向にあります。

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 言い方をかえると、最初に相場が上昇する時は株価の小さい銘柄が上昇しやすい傾向にあります。ある程度、相場全体が落ち込んで、「さぁ、ここから上昇相場がやってくる」と思ったときは、日経平均タイプよりもTOPIXタイプのほうが上がりやすい、相場が上昇気流にすでにのっていて「まだ、この上昇トレンドは続きそうだ」と思ったときは日経平均タイプによりウェイトを置いた方がよいということになります。

◆あえて分散投資にこだわるならTOPIX型

 前述の内容はあくまでも、理想論ですから、プロのように毎日株価ボードに貼りついて機動的に動かすことは現実的ではありません。値嵩株(ねがさかぶ)や低位株(値嵩株の反対の意味で株価が安い銘柄のことをさします)の動きは、ローテーションで動きます。順番としては、相場が上がりそう⇒低位株が上昇⇒値嵩株が上昇⇒全体的に上昇⇒低位株の動きが鈍くなり⇒値嵩株の動きが鈍くなるという感じですから、それを的確にとらえて「日経平均型⇒TOPIX型」と動かすのは売買手数料の点から考えてもあまり意味がありません。筆者は、同じウェイトでも問題はないと思います。

 ただし前述した通り、日経225型は225銘柄、TOPIX型は約2,000銘柄で構成されていることから、「分散投資」ということにこだわるならばTOPIX型に比重を置いてもよいでしょう。

<取材・文/柴沼 直美 photo by Dick Thomas Jhonson via flickr(CC BY 2.0) >
しばぬま なおみ●1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP(R)認定者。日本証券アナリスト協会検定会員、社会保険労務士。MBA(ファイナンス)、キャリアコンサルタント、キャリプリ&マネー代表

<記事提供:ファイナンシャルフィールド>
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