By Yutaka Tsutano

日本でも話題になったWannaCryは、「ランサムウェア」と呼ばれるマルウェアの一種です。このランサムウェアというのは、コンピューターに感染して端末内のデータをアクセス不能にし、ユーザーに身代金を要求するというもの。そんなランサムウェアに影響されない文字通りパーフェクトなOSが存在している、とMicrosoftが主張しています。

Microsoft: 'No known ransomware works against Windows 10 S'

https://betanews.com/2017/06/08/microsoft-no-known-ransomware-works-against-windows-10-s/



近年のサイバー攻撃の中でも、2017年5月に発見されて日本でも話題になった「WannaCry」など「ランサムウェア」が圧倒的猛威を振るっています。例えばWannaCryの場合、存在が発覚してからわずか数日で1万以上の組織と20万人以上の個別のユーザーが感染したといわれており、身代金としては約300万円が支払われていることが確認されています。

Microsoftが開発するOSのWindowsでも、Windows 7を搭載したコンピューターが多数感染していたことが報告されています。しかし、Microsoftによれば「WannaCryの攻撃によってWindows 10ユーザーが感染したということは聞いていない」とのこと。



By Global Panorama

これはMicrosoftの最新バージョンのWindowsを使用しているユーザーにとってはとても安心できるニュースであり、Microsoftは「Windows 10が将来的な他のサイバー攻撃に対しても安全を保証するものだ」と語っています。しかし、Windows 10よりもランサムウェアからの攻撃の可能性を防ぎたいと考える場合、「より安全な選択肢がある」とMicrosoftは主張しています。

その選択肢は「Windows 10 S」です。Windows 10 SはWindows 10の亜種OSで、馴染みの使用体験を提供しつつ、セキュリティとパフォーマンスに特化して合理化されたWindows 10 Proの特殊構成とのこと。使用可能なアプリケーションはWindows ストアのアプリのみで、ウェブサイトの閲覧もMicrosoft Edgeに限定することで安全性を確保することに成功しています。特に大きな特徴は「Windows ストア以外のアプリケーションを使用できない」という点で、つまりはマルウェアが勝手にシステム内で実行されることを防ぐことが可能です。実際、Microsoftは「Windows 10 Sに対する既知のランサムウェアは存在しない」としています。

Windows 10 SがどのようなOSであるのかは以下のページを見ればわかります。

Windows 10 S に関してよくあるご質問 - Windows Help



Windows 10 Sはランサムウェアの脅威から限りなく安全である代わりに、Windows ストア以外のアプリケーションを使用できないため、Windows 10 Proなどと比較すればはるかに限定されたOSであると言えます。なお、Windows 10 Sは主に教育向けのOSであるそうです。