トランプ大統領(The White House Flickrより)

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「パリ協定は、米国にとって非常に不公平なものだ」

 トランプ米大統領は6月1日、地球温暖化を防ぐための国際協定から離脱すると高らかに宣言。世界各国からは厳しい非難を浴びた。

「しかし、国内的には石炭産業などの保護になり、持論の“アメリカ・ファースト”を強くアピールできる。そのために離脱会見は、重要な発表をするときに使うホワイトハウスのローズガーデンへブラスバンドも入れ、盛大に行われました」

 と話すのは、在米のあるジャーナリスト。

 ところが、そんな父親の晴れ舞台に、愛娘イヴァンカ補佐官の姿がまったく見えなかった……。

「協定残留の説得を周囲から期待されていたので、立場がなかったのでしょう。ユダヤ教の祭日を理由に、夫のクシュナー上級顧問とともに欠席したのです」

トランプ大統領(The White House Flickrより)

 そもそもイヴァンカさんの政治志向は父親と違ってかなりリベラル。政権移行期だった昨年末には、わざわざ環境保護派の巨頭とも言えるアル・ゴア元副大統領に会っている。

「トランプ政権は最初から矛盾する2派を抱えているんです。一方にクシュナー夫妻に代表される金持ちのグローバリストがいて、一方には貧しい白人層に共感するバノン上級顧問ら反グローバリストがいます」

 と分析するのは国際ジャーナリストの春名幹男氏。

「離脱表明でも、“再協議”の可能性に言及したのは、娘たち国際協調派への大統領なりの気遣いですね」

 なるほど、父娘の絆もまだ大丈夫なようだが、春名氏は、今後はそうでなくなるかもしれないと見る。

「クシュナー夫妻は、今年初めにワシントンDCの高級住宅街、カロラマ地区に引っ越していますが、これが賃貸。月150万円もする3階建ですが、買っても5億円ほどで夫妻にとっては大した額ではないはず。つまり、政治の世界は腰かけで、ビジネス界に戻るつもりでしょう」

 今度は、娘がパパから離脱する?

「週刊新潮」2017年6月15日号 掲載