たった1通のLINE。

その巧拙が恋愛の勝敗を決めかねないが、恋愛マニュアル情報は巷に数多くあれど、LINEの正解を教えてくれるコンテンツはほぼ見当たらない。

男女でLINEに対する捉え方は、全く異なるようだ。

あなたが送るそのLINE、気づかぬうちに間違えていないだろうか。




直斗君と出会ったのは、知人が開催した食事会の席だった。

少し遅れて到着した直斗君を見て“この人を嫌いな女性はいないだろうな”とすぐに感じた。

背が高く、がっしりした肩幅に少し日焼けした肌。趣味のゴルフは、愛車のベンツのゲレンデで週に一度は行っていると言う。

以前は外資系投資銀行勤務で、現在は独立して自分で事業を行っている、とだけ事前情報を得ていた。しかし、想像以上に素敵な直斗君を見て、慌ててグロスを塗り直した自分がいた。

もうすぐ28歳、悠長に“愛が全て”なんて言ってられない。

結婚を視野に入れるならば、相手のスペックを重視するのは、何も私に限った話ではないと思う。

「美沙ちゃんはCAなんだ。どこ飛んでるの?今度ニューヨークへ出張なんだけど、どこか良い店知ってる?」

積極的に、私にだけ話しかけてきてくれる直斗君を見て、これは何のサインだろう?と、心の中で期待する。

「LINE交換しようよ。」

話は盛り上がり、グループLINEを作成する前から個別でLINEを交換する。

正直に言うと、私は顔も中の上レベルではあると思うし、スタイルだって悪くない。さりげなく、座り直して直斗君との距離を縮めた。




帰宅し、携帯を見てみると直斗君からすぐにお礼LINEが入っていた。なんてマメな人なのだろうか。

嬉しくて、この日は心地よい眠りについた。


「また連絡するね」から次に進めるために、送るべき内容は?


Q1:「また飲もう」と言われた時。“また”っていつですか?


それから一週間くらい経っても、“また連絡する”と言ったきり、直斗君から特に連絡は来なかった。

そうは言ってもこちらからLINEを送るキッカケもなく、時間は無情にも過ぎていく。

女性の方から元気?と送るのも何か変だし、ガツガツしているように見られなくない。

しかしそのタイミングでちょうどフライトがニューヨーク便になり、現地のホテルから直斗君にLINEを送ってみた。




-そっか、今月は忙しいのか...

確かに、今月はニューヨークへ行き、そのままシカゴへ行くと言っていた。

もう一度ご飯に行きたい(誘ってもらいたい)気持ちはあるけれど、忙しいなら仕方ない。しかも出張で国内にいないならば、尚更だ。




それからしばらくして、 直斗君がニューヨークへ行った時に、向こうからLINEが送られてきた。




出張先や旅先から送られてくるLINE。これを嫌いな女子はいない。

気にかけてくれていることが分かり、自分だけが特別な存在でいるように感じるからだ。

直斗君が、ニューヨークからわざわざ送ってきてくれたLINEに、心が躍る。

更に会いたい気持ちは募るが、向こうが“今月忙しい”と言っていたので、私の方からは頻繁に連絡をしないよう心がけていた。

「男性が忙しい時に、“会いたい”という女はモテない」と何かの恋愛バイブル本で読んだことがある。

だから来月まで待とう。そう決めていた。



しかし、直斗君と再会する機会は予想より早くやってきた。

最初に直斗君と出会った時に会を開催した幹事の、“夏らしいことをしたい”という提案により、同じメンバーでBBQが開催される運びとなったのだ。

この時、私はちょっと引っかかった。

-なんだ、日本にいるんだ...

しかし実際に本当に忙しかったようで、この日も直斗君は遅れて登場し、男友達に“忙しくて、全然参加できていなくてごめん”などと謝罪をしていた。

仕事を頑張っている男性は、素敵だ。だから、女性はそれを邪魔してはいけない。そう思い、にこやかに直斗君に手を振った。


急な出張、大事な会議...女性がこれらの文面に対して思うこと


Q2:「急な出張が入っちゃった」良い女ならばなんと返信すべき?


『アークヒルズ サウスタワー ルーフトップラウンジ』は大人のBBQという言葉がピッタリで、日中の蒸し暑さが残りながらも夜風が心地良いルーフトップで、BBQが楽しめる空間だ。




男性陣が張り切ってお肉を焼いてくれている間に、女性陣はいそいそとお手伝いをしている。

「美沙ちゃん、結局食事行けてないよね...ちょっとバタバタしてて。」

肉を焼いた後、直斗君がビールを片手に、隣に座ってきた。

「全然。直斗君が今月忙しいことは知ってたから。むしろ今日時間があってよかったね!」

夏の夜は、なんとも言えない不思議な開放感がある。冷めない熱気とお祭り気分が入り乱れ、皆陽気になれる。

「そうなんだよね...でも、今日会えて良かったよ。また今度、ゆっくりご飯でも行こうね。」

さっきまで空をピンク色に染めていた太陽はいつの間にか身を潜め、アークヒルズのルーフトップからは、東京の綺麗な夜景が輝いて見えた。



再会を果たした翌日、出会った日から、もう月をまたいでいることに気がついた。直斗君が“来月に!”と言っていたことを思い出し、LINEを送ってみる。




そしてこの後も直斗君は更に仕事が忙しくなったようで、毎回タイミングが合わぬまま。

何度聞いても、“ごめん、仕事が忙しくて”と返信が来るばかり。

しかし、毎回本当に申し訳なさそうに“ごめん”と言ってくるので断られている訳ではなさそうだ。

会った時に何か粗相をしたわけでもなく、むしろご飯にも誘われている。私が追いかけ過ぎている訳でもない。

永遠に出来ぬ食事の約束。ふぅっとため息をついて、空を見上げた。

▶NEXT:6月18日日曜更新予定
LINEの答え合わせA:LINEで送ってくる男の“忙しい”“また来月”の真意とは