6月下旬から7月にかけて、米中首脳会談や米中包括対話など両国間の高レベル対話が目白押しだ。米中間には、4月の米中首脳会談を受け、安定的な猶予期間が続いているが、一連の対話がスムーズに進まなければ、再び緊張が高まる恐れもある。資料写真。

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6月下旬から7月にかけて、トランプ大統領と習近平国家主席による米中首脳会談や米中包括対話など両国間の対話スケジュールが目白押しだ。米中間には、4月の米中首脳会談を受け、安定的な猶予期間が続いているが、一連の対話がスムーズに進まなければ、再び緊張が高まる恐れもある。

まず6月21日には、ワシントンで中国外交トップ楊潔チ国務委員、中国人民解放軍の房峰輝・統合参謀部参謀長と、米ティラーソン国務長官、マティス国防長官との間で、外交安全保障対話が開催される。中国が北朝鮮に対して核と大陸間弾道弾(ICBM)の実験をやめさせるための中国の対策が焦点となる。中国は北朝鮮に対し「核の傘」を提供することによって核・ICBMの実験をやめさせる提案を行っており、この行方について情報交換すると見られる。

さらに7月7日〜8日の独ハンブルグのG20首脳会議(サミット)の際、トランプ大統領と習近平国家主席による米中首脳会談が予定されている。外交筋によると、両首脳は4月以降の安全保障と経済両面での諸情勢を分析、対策を確認する。

その後、米中両政府が4月の首脳会談で新設を決めた「閣僚級包括対話」の初会合を7月17日〜19日にワシントンで開く。米国のロス商務長官、ムニューチン財務長官、ライタイザー米通商代表部(USTR)代表と中国の鍾山商務相、肖捷財務相ら関係経済閣僚が一堂に会する大規模会議で、オバマ大統領時代の「米中戦略・経済対話」を拡充強化する形となる。

同筋によると、北朝鮮が連続してミサイルを発射するなど挑発が止まらず、米側には中国の北朝鮮への対応が不十分との不満もくすぶっている。両国が安全保障と経済両面で目標と定めた「100日間」の期限を前に、制裁強化などの対応を迫る狙いがありそうだ。米国は一連の会合の前後に、北朝鮮と取引のある中国などの企業に対する新たな制裁措置を発表する可能性がある。

トランプ米大統領と中国の習近平国家主席は、4月上旬の米フロリダでの会談で、(1)相互尊重を基礎に違いをコントロールし、協力分野を拡大する(2)北朝鮮の核計画が深刻な段階に入ったとの認識を共有、核放棄に向けた協力を強化する(3)米国の対中貿易赤字の是正に向け、100日計画を策定する(4)外交・安全保障、経済―など4分野の対話メカニズムを新設する―などで合意している。

新設する対話メカニズムは外交・安全保障、経済全般、法執行とサイバーセキュリティー、社会・文化交流―の4分野を設ける。両国間の懸案を年に1回閣僚レベルで協議する「米中戦略・経済対話」の枠組みを、大規模な「閣僚級包括対話」に発展改組した。(八牧浩行)