iPad Pro 10.5インチと9.7インチの実力を徹底比較

写真拡大 (全16枚)

 アップルが「iPad Pro」の最新モデルを発表。シリーズとして最初に発売された12.9インチのリニューアルと、いままでなかった10.5インチのiPad Proが発売された。今回の新製品発売とともに、9.7インチのiPad Proは生産完了になる。現在9.7インチのiPad Proを使っているユーザーでもある筆者が、10.5インチの実機をハンドリングしながら最新のiPadが買いなのか、真剣に吟味した。

■まずは「10.5インチ」のサイズ感を確かめる

 まずは10.5インチと9.7インチのiPad Proを並べたり、重ねてみたりしながらサイズを比較した写真を見てほしい。最新のiPad Proは、最近のスマホがよく採用している峡額縁デザインの“ナローベゼル”設計だ。だから画面サイズは大きくなっても、そのまま本体の大きさ反映されないところがポイントになる。フットプリントではわずか7%の拡大にとどめたという。厚みを比べてみても目に見える変化はない。9.7インチと10.5インチを比較した質量も、Wi-Fiモデルが437g対469g、Wi-Fi+セルラーモデルで444g対477gと違いはわずか。手に持ってもその差はすぐに気がつかないだろう。

 iPhone 7シリーズにならってマットブラックが追加されるのではと個人的に期待していたが、カラバリは従来通りの4色となったのが残念だ。背面のiSightカメラがiPhone 7シリーズに並ぶスペックになった。カメラ部分の“出っ張り”があるのは9.7インチのiPad Proと同じだが、出っ張りを囲うフレームが少し太くなっている。iSightカメラの画素数は1,200万と変わらず。フロント側のFaceTimeカメラが500万画素から700万画素に強化された。静止画撮影のサンプルは本稿の写真リストに掲載している。

■ディスプレイの描画応答速度が向上すると何が快適になるのか

 アップルは今回、下のサイズのiPad Proを“サイズアップ”した理由について、もっと色んなことができるタブレットにしたかったからだと発表会などで説明している。色んなことができるようになった革新の大半は、今回は「ディスプレイ」に集約されている。

 10.5インチのiPad Proのディスプレイは、サイズが大きくなっただけでなく「明るさ」が9.7インチよりも20%向上して600ニットになった。いまスマホでも流行している高画質技術である「HDR」にもiPadとして初めて対応。HDRの映像コンテンツを表示すると、輝度やコントラスト感、色合いもより自然なバランスの映像が楽しめる。ひかりTVやdTVではモバイル端末向けにHDR対応のコンテンツ配信をスタートするので、これらの高画質な動画がいち早く楽しめるタブレットであるところは、新しいiPad Proシリーズの強みとも言える。

 最新モデルのディスプレイには「ProMotion」と呼ばれる、映像を見やすくするだけでなく、iPad Proのタッチ操作をより快適にしてくれる機能が搭載された。画面を描画する際のリフレッシュレート(1秒間に画面を描き直す頻度)を、従来モデルの60Hzから、2倍となる120Hzに高めた。これにより動画が滑らかに見えるだけでなく、画面にタッチしたときの操作の反応がグンと高まっている。

 その差が最もわかりやすく現れるのがApple Pencilで線や図形などを描画したときの反応だ。「Sketches」アプリで曲線を書いてみると、ペン先の動きにすぐさま反応して画面に黒い線がデータ化される。Mapアプリの3D地図をスクロールしたり、拡大・回転してみても、指先での操作に対してストレスなく表示がピタリと追従してくる。これは気持ちがいい。

■Apple PencilとiPad Pro。「Sketches」アプリでの描画速度を比較

【iPad Pro 10.5インチ】

【iPad Pro 9.7インチ】

■iPad Proで「マップ】アプリの3D表示を比較