1年で5人のナニーが辞めてしまった家(画像は『Metro 2017年6月13日付「Family offer £50,000 salary to find nanny after last five quit due to hauntings」(Picture: childcare.co.uk)』のスクリーンショット)

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英政府のサイト『GOV.UK』によると、現在の最低賃金は25歳以上であれば1時間あたり7.5ポンド(約1,060円)とある。だが職種により異なるもので、たとえばナニーの場合は要資格者の中でもさほど高給取りとはいえない。ところがこのほど、チャイルドケアの専門サイト『childcare.co.uk』のナニー募集広告に破格の給料を提示してきた家族がいた。英『Metro』などが伝えている。

スコットランドのスコティッシュ・ボーダーズにある小さな村に暮らす40代前後の夫婦は、5歳と7歳になる子供がいる。この家族が『childcare.co.uk』に住み込みのナニーを求めて募集広告を出した。

夫婦は2人とも専門職に従事しており、日々多忙で家を空けることも多いという。そのためナニーとなる人物は、週に4日住み込みで子供2人の朝食の支度や学校へ行く準備、そして学校の送り迎え、宿題の手伝い、寝かしつけなどほぼ全て1人で担うことになる。

家族の邸宅は、美しい景色に囲まれた歴史が感じられる広い一軒家だ。ナニーにはプライベートキッチンと浴室がついた部屋を提供され、通常のナニーの年収の2倍を遥かに上回る50,000ポンド(約700万円)が約束される。賃金の面からみると申し分ないといえよう。ところがこの破格の求人には、ちょっとした理由があった。

サイトに綴られた説明によると、夫婦は10年ほど前にこの家を購入した。しかしその時に「この家には心霊現象が起こる」と伝えられたそうだ。それでも夫婦は気にせず移り住み、家族4人はこれまで一度もオカルト体験をしていない。

ところが、この1年で5人のナニーが辞めてしまった。理由はいずれも「心霊現象を感じた」からだという。グラスが割れる音や家具が動く音などを聞いたナニーらは怖くなり、この家に来ては辞め…の繰り返しになっているそうだ。夫婦は「私たちが留守の時に限ってその現象が起こるみたいです」と明かしているが、夫婦にとってナニーは欠かせない存在であり「優秀な人に長期で来てもらえるのであれば、レートより高い給料を渡すことは惜しまない。28日間のホリデー休暇も約束します。興味のある方は是非ご連絡ください」と呼びかけている。

『childcare.co.uk』の創設者であり最高責任者のリチャード・コンウェイさんは、この募集広告について次のように話している。

「この広告を見た時、驚きました。本部のスタッフも内容に懐疑的でしたが、この家族や実際にそこでナニーとして働いた人たちに話を聞いて、正当な募集であることがわかりました。いろんな家族がこのサイトにアクセスしてきますが、これは最も興味深い件です。家族によるとこれまで誰も傷つけられたことはないということなので、ナニーになる人は強い精神力を持つ必要があると言えるでしょう。」

英国内では心霊現象が起こるレストランやパブなどが少なくないが、その経営は成り立っているようだ。『aol.co.uk』によると、心霊現象や怪奇現象のあるホテルの清掃スタッフは平均12,000ポンド(約170万円)の年収を得ているという。また、棺を運び墓を行き来する葬儀屋の年収は30,000ポンド(約420万円)、墓掘り職人の年収は11,000ポンド(約156万円)〜25,000ポンド(約355万円)が相場となっている。それらと比較しても、心理現象の起こる家での住み込みナニーの年収は破格である。子供たちにとってもナニーが頻繁に変わるようでは環境によくない。はたしてこの家族は、希望通り長期で働いてくれるナニーを迎えることができるのだろうか。

画像は『Metro 2017年6月13日付「Family offer £50,000 salary to find nanny after last five quit due to hauntings」(Picture: childcare.co.uk)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)