一説では、日本一売れているチョコレート菓子といわれる「キットカット」。それを裏付けるかのように、コンビニ、スーパー、ドラッグストア、ディスカウントショップなど、どこにでも売っている印象ですが、最近特に勢いが増しているフレーバーがあります。今春も新作が2つ登場してラインナップが増えた抹茶味です。今回は食べ比べて味の特徴を掘り下げるとともに、抹茶味投入の背景や狙いを探りたいと思います。

 

「濃い抹茶」と「オトナの甘さ」の違いは?

まずは今春発売された2つの新商品からチェックしましょう。1つ目は3月27日に発売された「キットカット ミニ 濃い抹茶」。パッケージを見ると、「茶カテキン テアニン入り」との文字がありますが、抹茶を増量して味が濃くなったぶん、茶カテキンとテアニンが入るようになったということでしょうか。

↑キットカット ミニ 濃い抹茶(3枚入り)/1箱162円

↑キットカット ミニ 濃い抹茶(11枚入り)/540円

 

ちなみに茶カテキンやテアニンは、トクホや機能性表示食品によく含まれている成分。本商品はそれら健康系のカテゴリではありませんが、脂肪減や脱ストレスに期待できる茶カテキンとテアニンを食べるだけで摂れるのは、健康面を考えている人にとっても好印象です。

 

実際に食べてみると、確かにエッジの効いた深い苦味とキレのある後味が楽しめます。なんでも、既存商品の「キットカット ミニ オトナの甘さ 抹茶」に比べて2倍の宇治抹茶が入っているそう。これは新旧の袋タイプのコスパを比べてみると、より明らかに。

↑キットカット ミニ オトナの甘さ 抹茶(12枚入り)/540円

 

「オトナの甘さ」が12枚で540円なのに対し、「濃い抹茶」は11枚で540円と枚数的には1枚少ないのです。この1枚分が、2倍に増量した宇治抹茶分であると考えられるでしょう。

 

この2つをそれぞれ袋から出して比べてみると、色の濃さに違いがあることもわかりました。濃い抹茶のほうが、色も濃い緑色です。ただ、オトナの甘さは抹茶の粒のようなものが閉じ込められています。

 

断面はご覧の通り。濃い抹茶は中のクリームも濃いめです。そして味も当然の如く抹茶のビター感や渋味が濃厚。ただ甘味もしっかりあるので、より”オトナの甘さ”に仕上がっているといえるでしょう。個人的には濃い抹茶のほうが好きです。

 

リッチなキットカット「抹茶&きなこ」のお味は?

そして、次に試したのは高級版シリーズの一品「キットカット ショコラトリースペシャル 抹茶&きなこ」。このショコラトリーは専門店やネットショップでないと買えない商品です。

↑キットカット ショコラトリースペシャル 抹茶&きなこ 抹茶/1箱432円

 

しかも、小さい1箱に特別なキットカットが4枚入っていて432円という強気の価格。ただ、これまでの本シリーズを食べてきた印象では味も段違い。リッチな味わいで、自分で食べるというよりもプレゼントしたい特別感があります。

 

レギュラーシリーズとの明らかな違いは、チョコレートの滑らかな口溶けと深いコク。きなこが入っているぶん渋味や苦みはマイルドですが、まろやかな甘味とリッチな香りが芳醇です。茶葉は厳選した宇治抹茶を使っているとのことで、爽やかな余韻もまた繊細。

 

抹茶を「MATCHA」として広めるネスレの挑戦は止まらない!

でも、なぜキットカットは相次いで抹茶の新フレーバーを市場に投入したのでしょうか。それは、販売元であるネスレの戦略にあると思われます。実は、宇治抹茶を使用ったキットカットは2004年に初登場し、歴代フレーバーはなんと12種類。こうした実績が重なり、日本の抹茶味のお菓子の中では国内シェアNo.1になっているそうです。

 

また、昨年11月には京都府とネスレが宇治抹茶を世界的なブランドに育てることを目指して連携協定を締結。以来、抹茶と健康の啓発や研究を視野に入れて活動をしています。そしてネスレはその後、抹茶をコーヒーとチョコレートに次ぐ第3の柱に設定。日本で独自の製品・サービスを展開し、将来的には海外への拡大も視野に入れているとか。

↑昨年は紅葉シーズンの京都で、ネスカフェ ドルチェグスト 宇治抹茶の体験イベントがありました

 

個人的な見解としては、いまの抹茶ブームをけん引した立役者がネスレであり、今後世界的なトレンドにすべく計画を進めていくということではないでしょうか。そしてそのひとつが、今回の新抹茶フレーバーのキットカットなのではないかと。ネスレの同行にはこれからも注目して行きたいと思います!