無心で浸りたい血湧き肉躍る痛快なロックンロール / 『レジスタンス』ソンゴイ・ブルース(Album Review)

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 血湧き肉躍る痛快なロックンロールを聴きたいと思っていたら、英米のシーンだけに目を向けていてはダメ。ついそんな思いにかられてしまうのは、ソンゴイ・ブルースが存在するからだ。新たに届けられたセカンド・アルバム『レジスタンス』には、強烈なパワーが秘められている。

 西アフリカのマリ共和国は多民族国家であるが、ニジェール共和国と2か国に分断されているソンゴイ族もそのひとつ。政情不安の中、自らの出自に誇りを持ったソンゴイの若者たち4人によって結成されたのが、このソンゴイ・ブルースというバンドだ。デーモン・アルバーンに見出されたことをきっかけに、2015年にはアルバム『ミュージック・イン・エグザイル』でワールド・デビュー。多くのメディアから絶賛され、世界中のフェスでロック・ファンを虜にした。

 そんな彼らの2年ぶりとなる新作が本作だ。もう、とにかく圧倒的なバンド・サウンドが耳に迫ってくる。ファンキーにかき鳴らされるギターと、ソリッドなリズムを刻むドラムとベース、そして呪術的に幻惑されるヴォーカルやコーラスなどは唯一無二のかっこよさ。ジミ・ヘンドリックスやレッド・ツェッペリンを引き合いに出したくなるくらいオリジナリティに溢れており、ロックンロールやブルース・ロックなんていうものが過去の遺物だと思っていたら、思いっきりカウンター・パンチを食らうだろう。M.I.A.などを手がけたニール・コンバーがプロデュースを担当し、イギー・ポップやエルフ・キッドなどがゲスト参加。なんていう飾り文句も、ナンセンスに思えてくるくらい、無心で浸りたい音がここにある。ロックンロール!


Text: 栗本 斉

◎リリース情報
『レジスタンス』
ソンゴイ・ブルース
2017/7/19 RELEASE
2,268円(tax incl.)